英語だけじゃない、職場の「言語」問題 「GM」と略したばかりに大混乱?

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「大崎事業所にグループミーティングが変更になった」
 「ジェネラルマネジャーの大崎さんが参加する」

解釈がいくつもできるのは、やはり問題です。社内用語をわかって当たり前と判断して、失敗しているケースではないでしょうか?

では、社内用語をどううまく活用すべきでしょうか? 「廃止すべき」とは言いません。ただ、職場のおかれた環境によって注意が必要です。

・組織再編(別の会社の社員が職場にやってくる)
 ・中途採用(即戦力として競合会社の社員が転職)
 ・業務外注(依頼先の会社の社員が社内に常駐化)

など、社内用語を知らない関係者とかかわる機会がさまざまな会社で増えることでしょう。そんなときに大事なのは「お・も・て・な・し」と言いたいところですが、その前に大事なのは、

“気配り”

でしょう。理解できない社内用語に困る人が出ないように「社内用語集」などを作成。あるいは「つい」使ってしまった社内用語にポカーンとする様子があれば、

「すいません。いま使った『サチる』とは、サーチレーションからの造語で、信号がある一定より上昇しなくなることを意味します」

などと解説を心掛けるべきでしょう。

これまでは細かなコミュニケーションを省くために使っていたのに、「社内用語を知らない人にイチイチ説明するのは面倒」と感じるかもしれません。ただ、この気配りができないのであれば、若手社員の意見のように、社内用語はやめるべきかもしれません。あなたの職場では、どうですか? 気配りをしてでも社内用語を使うのか。それとも、やめてしまいますか?
 

高城 幸司 株式会社セレブレイン社長

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たかぎ こうじ / Kouji Takagi

1964年10月21日、東京都生まれ。1986年同志社大学文学部卒業後、リクルートに入社。6期トップセールスに輝き、社内で創業以来歴史に残る「伝説のトップセールスマン」と呼ばれる。また、当時の活躍を書いたビジネス書は10万部を超えるベストセラーとなった。1996年には日本初の独立/起業の情報誌『アントレ』を立ち上げ、事業部長、編集長を経験。その後、株式会社セレブレイン社長に就任。その他、講演活動やラジオパーソナリティとして多くのタレント・経営者との接点を広げている。著書に『トップ営業のフレームワーク 売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』(東洋経済新報社刊)など。

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