横浜ゴムが学んだ、ローカル人材活用法

ストライキという危機を乗り越え、V字回復

ヨコハマ・タイヤ・ベトナム・インク(YTVI)小林一司社長

日本企業では「グローバル人材」が、「英語でビジネスができる日本人駐在員」を意味することが多いが、こうした人材だけがグローバル人材というわけではない。ローカル人材の育成と登用こそが、日本企業のグローバル化を支えるもう一つの車輪でもある。本社採用の日本人のみを重視してきた日本企業の人材現地化は未だに道半ばと言ったところだ。ローカル人材育成の重要性をベトナムの現場で聞いた。

赴任直後に遭遇したストライキ

2012年5月、横浜ゴムのベトナム生産・販売法人、ヨコハマ・タイヤ・ベトナム・インク(YTVI)でストライキが起こった。一部の従業員が起こしたものだったが、実際は外部扇動者によって引き起こされたことが後に判明している。

YTVIはベトナム南部経済圏の最大都市ホーチミンと北接するビンズン省南部にあるVSIP工業団地(ホーチミン市から車で約1時間)に入居している。このVSIPには入居企業をターゲットにしてストライキを扇動する一群が巣食っていたために、YTVIもその餌食となってしまったわけだが、つけ込まれる隙をつくったのは、残念ながらYTVI自身であった。

ストライキの原因となったのは従業員間の給与格差で、不満を持った一部の従業員が騒いだものだ。少し補足説明する。

横浜ゴムのベトナム進出は、1997年ホーチミン市に同社56%、ベトナム国営企業カスミナ(Southern Rubber Company)30%、三菱商事14%出資の3社合弁で2輪車用、軽トラック用のバイアスタイヤの生産・販売会社ヨコハマ・タイヤ・ベトナム・カンパニー(YTVC)を設立したことでスタートした。

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