始まった、グローバルリーダーの逆輸入

グローバル人事の「目」(第12回)

グローバルリーダーの育成は本当に進んでいないのか?

日本企業のグローバルリーダー育成は遅れているといわれて久しいが、実態はどうなっているのだろうか。GEやマイクロソフトのようなグローバルビジネスの最先端にいる企業と比べれば、日本企業のグローバルリーダー育成は遅れていると言わざるをえない。しかし、日本企業がこれまで何もしてこなかったわけではない。

日本国内と海外拠点の間で人事の等級制度を共通にしたり、価値観の共有を進めたり、グローバル人事会議を始めたりするなどの施策を講じてきている。そして、2012年度後半からグローバルリーダー育成のトレンドが変化し始めた。今回はこのトレンドについて解説する。

日本人以外のグローバルリーダー候補を探し始めた

グローバル企業とはいっても、本社機能のある自国内のほうが知名度が高いため、優秀な人材が確保しやすい傾向がある。日本企業も日本国内で採用した優秀な日本人社員をグローバルリーダーに育成しようと努力してきた。

具体的には日本本社勤務の社員の中からグローバルリーダー候補を選抜して、人材プールを形成した。そして候補者のキャリアの希望や適性を判断し、個別育成計画を経営幹部と人事で考えてきた。

その育成施策は2つあり、1つは戦略的な人事異動を通して経験を積ませること。もう1つは、海外の大学院と提携してグローバル企業が行うグローバルリーダー育成と同じ内容の教育をすることである。

当初は選抜したグローバルリーダーの候補の社員は海外経験が少ないケースが多く、TOEICのスコアが860を超えていたとしても、海外の人達とディスカションするワークショップで黙ってしまうケースが多かった。

次ページ海外現地法人の候補者と同じ土俵で鍛える
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