IS後も「人権侵害」が横行するイラクの実態

IS構成員だったというだけで処刑対象に

3年間にわたるISの支配によってイラク社会は分断されてしまった(写真:Goran Tomasevic/ロイター)

イラクにおける「イスラム国」(IS)は最盛期には、イラク領土の40%と、何百万人ものイラク人の日常生活を支配していた。医師や教師、裁判官、料理人、弁護士を含む数万人のイラク人が、ISに奉仕するようになり、間違いなく、占領された都市の支配に貢献した。

イラク人がサダム・フセイン下でバース党に加わるように強制されたように、IS制圧地域の人々の多くは、仕事を維持するためにISに加わることを余儀なくされたと語っている。もちろん、中にはISの過激主義を支持している者もいたが。

IS構成員というだけで、処罰対象に

しかし、今のイラク法律によって(そして国連のさまざまな決議によって促されて)イラクはこれらすべての人を訴えようとしている。有罪判決を受けた者は、IS構成員というだけで終身刑または死刑の対象となる。だが、イラク国内の和解を進めようとするのであれば、こうした幅広い訴追は、大きな誤りである。

3年にわたってイラク(そしてシリア)で、想像を絶する苦しみや、死、そして破壊を無慈悲に(そして時に誇らしげに)引き起こしたIS犯罪者を法で裁こうとすることに対しては、イラクは世界中から共感を得ている。われわれが生きている21世紀は、捕らわれたヤズィーディー教の女性が奴隷として売られ、オレンジ色のつなぎを着たジャーナリストが巨大な剣で、ライブカメラでの前で斬首されるという現代版中世主義によって傷つけられた。

日々の横暴だけでなく、ISは支配下のイラク人に対し、ささいな罪での公開処刑から一般家庭を縛る宗教上の厳格な行動規範まで課し、IS討伐のため数千人のイラク兵士が死傷した。ISの戦闘員が捕らえたイラク兵を戦時国際法や、人としての品格にのっとって扱うことはもちろんなかった。

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