静岡県の髙橋さん(仮名)の家では、小学2年生の女の子が大好きなおばあちゃんと一緒に勉強するのが楽しくて、そのおかげで成績も上がったそうです。日記の宿題が出たときは、まずその日あったことについておばあちゃんとおしゃべりします。すると書きたいことがたくさん浮かんできて、後は書くだけです。書くとすぐおばあちゃんが褒めてくれます。繰り下がりの引き算でつまずきかけたときも、おばあちゃんが教えてくれてマスターすることができました。
学校から持ち帰ったテストの間違え直しもおばあちゃんとやります。直したらすぐ見てもらい、合っていたら丸をつけてもらえます。わからないときはヒントをもらったり、それでもわからないときは教えてもらったりもできます。今は、2人で九九の練習をしています。九九の歌を一緒に歌ったり、九九のゲームで遊んだり、九九の暗唱をしたりなど、楽しく練習しています。
やり方次第ではデメリットに転じてしまう
このようなメリットがあるリビング学習ですが、やり方次第ではそのメリットがそのままデメリットに転じてしまいます。その例が、神奈川県の専業主婦・伊藤さん(仮名)のケースです。
伊藤さんの小学4年生の長女はずっとリビングで勉強してきましたが、3年生の終わり頃から勉強への意欲がなくなってきたそうです。宿題にもなかなか取りかからず、何度も叱られてようやくやり始めます。親が書店で買ってきた問題集もやることになっているのですが、それもやりません。それで伊藤さんは夫に愚痴をこぼしました。すると、夫からは思いがけないことを言われてしまいました。
なんと、夫は「お前が近くで見張っていたら、オレだってやりたくないよ」と言ったのです。当然、伊藤さんは腹が立って夫に言い返しました。その日はそのまま終わったのですが、次の日冷静さを取り戻した伊藤さんはもう一度夫に聞いてみました。何と言ってもかわいいわが子の今の状態を何とかしたいという思いがあったからです。今回はさすがに夫も言葉を選んで話してくれたそうです。大略、次のようなことがわかりました。伊藤さん自身の反省も含めて紹介します。
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