帽子愛好家が信奉するカリスマの切り開き方 一筋30年のデザイナーが味わった挫折と奮起

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glicoさんのデザインする帽子を求めて、数多くの帽子愛好家が訪れています
イヴ・サン=ローランをはじめとする、海外ハイブランドの帽子制作に20年以上携わってきた帽子デザイナー、glicoさん。その経験を活かした東京・麻布十番の路面店「WAGANSE」には、glicoさんのデザインする帽子を求めて、数多くの帽子愛好家が訪れています。「大好きな帽子を通じて人々を笑顔にしたい」という想いを込めた、一人ひとりと向き合う帽子づくり。変化の激しいファッション業界で一貫して抱き続けた「帽子へのひたむきな愛」。その軌跡をインタビュー。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けします。

一人ひとりと真剣に向き合う帽子屋「WAGANSE」

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

――(「WAGANSE」にて)色とりどり、形もさまざまな帽子が並べられています。

glico氏:お店にいらっしゃるお客さまは、年齢も職業もさまざまですが、皆さま帽子を愛する方々ばかりです。そうした方々の多様なご要望にお応えするべく、フォーマルな結婚式のウェディングハット、パーティのヘッドドレスやコサージュから、中折れハットやベレー帽をはじめとするカジュアル帽子まで、5mm単位でサイズオーダーが可能な、幅広いジャンルの帽子を取り揃えています。

また、フルオーダーの場合、ご希望の色味や合わせる服装、帽子を被るシーン、また普段のお好みまで、直接お話を伺っています。そうしたご要望を元に世界でひとつだけの帽子をデザインし、アトリエ内にて、ひと針ひと針ハンドメイドでお作りしているんです。

――glicoさんの「帽子愛」に溢れた空間になっています。

glico氏:もともと、このお店を開く前は、海外ブランドの帽子デザイナーとして20年、その後、ウェブ上でレディース向け帽子通販ブランドという形で、個人向けの帽子づくりを10年ほど手がけていました。お客さま一人ひとりの帽子をお作りするうちに、「本当に似合うものをお届けするには、やはり対面でご要望を伺い、直接被っていただきたい」「もっとお客さまの要望に寄り添う形で帽子を届けたい」。そんな想いが募って、昨年、ここ麻布十番の地に初の個人向けの路面店を開きました。

このお店は大通りから一本離れた静かな場所にあるのですが、おかげさまで開店以来、たくさんのお客さまがご来店くださっています。振り返ると、幼い頃の“憧れ”から火がつき、その想いが消えないまま、引っ張られるようにしてここまで進んできたんです。その途中には、帽子づくりの場を一瞬にして失うなど、デザイナー人生を諦めるような出来事もありました。けれども今は、多くのご縁に巡り会い、助けられながら、こうして一対一で向き合える帽子づくりができていることに、帽子デザイナーとして、このうえない喜びと幸せを感じています。

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