五輪日本チームに学ぶ「プレゼンの王道」
グローバル基準のプレゼンとは何か
登壇者一人ひとりが異なった役回りとメッセージを与えられながら、それぞれを演じ切り、結果として、聞き手を飽きさせることなく、1時間のプレゼンは大成功に終わった。
登場する順番、役回りは登壇者の個性や特徴を見極めたうえで、周到に決められ、割り当てられたものだった。それぞれの「シナリオ」には、人の心をとらえる「ストーリー」や「パーソナルな体験や思い出」「聞き手の想像力をかきたてる表現」が埋め込まれ、一人ひとりの“演技”には、実に細かく計算された「振り付け」がされた。「間」の取り方、表情、ジェスチャーなど、日本人にはあまりなじみのないスキルが徹底的にたたき込まれ、数え切れないほどのリハーサルと練習が重ねられたという。
グローバルスタンダードのプレゼン
プレゼンに苦手意識を持つ日本人は少なくない。“素”のままの自分で話そうとすると、恥ずかしさや照れが生まれる。プレゼンが演技であると割り切り、ある意味、自分でない「他人」を演じるという意識であれば、自分という「殻」を破ることができる。
今回のプレゼンは、まさに海外オーディエンス向けの「プレゼンの王道」を踏襲した成功パターンであった。正直、日本のオーディエンス向けに“欧米流”のこのパターンをそのまま持ちこむことはまだ難しいかもしれない。しかし、真のプレゼンは人の心を動かし、世界を動かすことに多くの人が気付かされたのも事実だ。
日本が再び世界に向けて飛躍を目指すスタート地点に立った今、グローバルスタンダードのプレゼンの重要性が改めてクローズアップされることになるだろう。
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