テレビ業界は、首の皮一枚しかつながってない 過渡期に見えた、映像メディアの行く末

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

視聴者の集中力がアップするユーストリーム

 さて、こうして多くの視聴者を持つネットメディアを持つようになると、どうしてもその影響力がどれぐらいあるのか、どうすれば影響力を増すことができるのか、なんてことを考えるようになります。 

現在、ボクのツイッターのフォロワーは2万人弱。ユーストリームで番組を放送すれば、数時間で5~10万人が視聴してくれる。月間数千万PV(ページビュー)の「東洋経済オンライン」での連載コラムなど、恵まれたことに様々なメディアを持っています。この中で、自分の意志をもっとも直接的に伝えられるのはどれでしょう? 

やはりユーストリームの番組だと思います。五感のうち、視・聴の2つを使い、さらにライブ感を演出することで視聴者の集中力がアップするので、注意を引きつけてビジネスを展開したりするのには最適です。 

生放送中、視聴者のツイートがどんどん流れる。

ネットの生放送メディアは過渡期の真っただ中

ネットにおける生放送メディアは、ニコニコ生放送とユーストリームによる個人単位での放送によって裾野が急激に広がりました。最近ではツイキャスのような、「放送」と呼ぶべきかどうか悩むほど手軽に「ダダ漏れ」ができるサービスも現れています。 

ただ、ここ最近の広がりはまだまだ過渡期の真っただ中で、一つひとつのコンテンツが別々のチャンネルで動いています。「テレビと違って選択の自由がある」として、ネットの利点の一つとして挙げられていますが、一方でコンテンツの配信側からすると、なかなか自分たちのチャンネルにたどり着いてもらえません。ユーストリームなどの運営側が多くのチャンネルから厳選して、新たなぶっ続け放送番組を作るようになるのは時間の問題でしょう。 

コンテンツが「集まる」動きが起こる

ケーブルテレビ局の「シアター・テレビジョン」は、放送枠のオークションを行って、個人コンテンツでも(公序良俗の定めはもちろんあるでしょうが)放送できる面白い企画をしていました。 

個人コンテンツがあふれているネットでも、こうした「集まる」動きは遠くない将来に起こると思います。 集まることができるチャンネルの数は限られており、それに選ばれるために番組間での競争も起こるに違いありません。

次ページテレビは現状を甘くみすぎ
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事