「ルビー」の奥深さをどれだけ知っていますか この蘊蓄100章は思わず人に話したくなる

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赤の色味が美しく発色するよう加熱加工されるのが一般的(写真:danilo_vuletic / PIXTA)

61. ルビーは、赤の色味が美しく発色するよう加熱加工されるのが一般的

62. ルビーの内外にあるミクロな溝を人工のオイルで埋めることで透明度を改善するガラス充填法も用いられる

63. ごく稀に、掘り出された天然の状態ですでに美しい赤色のルビーが存在する。「非加熱ルビー」「ノンヒートルビー」と呼ばれ、宝石用ルビーのわずか1%程度しかない

64. 非加熱ルビーは特有の赤紫色蛍光性を有し、紫外線があたると赤紫の優しい蛍光を発する

65. 18世紀以前、ルビーだけでなくガーネットやスピネルなど赤い鉱物はすべて「ルビー」として扱われた

66. さらに古い時代には、ルビーやガーネットなど赤い石はすべて「カーバンクル(ザクロ石)」の名で呼ばれていた

67. 昔からルビーとして受け継がれたものが近年になって違う石であったことが判明した例がある。なかでも有名なのは英国王冠の中央を飾る「Black Prince's ruby」が実はスピネルだった件

68. 260カラットを超える世界最大のルビーとして、ロシアのロマノフ王室が保有していた「いちごの彫刻」もその一例。1925年に旧ソ連の鉱物学者によりルベライトであると判明

69. ルベライトはトルマリンのなかで鮮やかな赤色のもの

世界で最も大きいルビーの結晶は?

70. 「ヒクソン・ルビー・クリスタル」は世界で最も大きいルビーの結晶のひとつで196.10カラット。1978年にLAの自然史博物館にフレデリック・ヒクソンによって寄贈された

71. ニューヨークの自然史博物館には100.32カラットの「デロング・スター・ルビー」が所蔵されている

72. 「デロング・スター・ルビー」は1964年に盗難に遭い、25000ドルと引き換えを条件に犯人が指定したフロリダの公衆電話ボックスから回収されたエピソードをもつ

73. ニューヨークの自然史博物館では116.75カラットの深い赤紫のスタールビー「真夜中のスタールビー」も所蔵

74. 世界最大級138.7カラットの「ロサー・リーブス・ルビー」は広告業界の大立者ロサー・リーブスがスミソニアンに寄贈

75. 国立自然史博物館の宝石館には423カラットの「ローガンサファイア」や「ホープダイヤ」なども所蔵されている

76. 世界最大のルビーとされるのは1777年スウェーデン王がロシアのエカチェリーナ2世に贈った414カラットのルビー

77. このルビーはロシア皇帝の宝冠に飾られていたが、ロシア革命以降、その行方は不明となっている

78. 英国の名門宝石商にしてモゴック鉱山開発を手がけたエドウィン・ストリーターは「ミスタールビー」と呼ばれる

79. ストリーターが1875年自ら採掘してロンドンに持ち帰った48カラットの「マンダレールビー」はブローチとなった

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