たとえば、リクルーターから夜中や休日にメールが来たら、「こんな深夜まで残業しているんだ」「休日出勤が当たり前なのかな?」と、心配になっていないでしょうか。しかし、特にOB・OGなどは、個人の好意で動いている人も多く、その側面だけで、会社全体の傾向を判断しようとするのは性急です。
仲良くなってきたら、「今日はお仕事で来ていただいているのですか?」と正面から尋ねてみることで、意外と率直に答えてもらえるものです。
リクルーターが若手社員の場合、企業全体の動向までは把握しきれていないことも多く、「御社の事業戦略について教えてください」など、全体を俯瞰した質問に答えられないこともあります。そんなとき、「ああ社員の意識が低い企業だ」と決めつけてしまう学生も少なくありませんが、それも少々性急といえるでしょう。
「働き方改革」や競合他社への質問は?
とても大きな企業や、相手が若手社員なら、その人ならではの意識について尋ねてみるのがお勧めです。たとえば労働環境が気になるなら、「働く個人として『働き方改革』についてどう思われますか?」と聞いたとしましょう。その企業の働き方改革の全体像は、人事や経営陣でないと語れないかもしれませんが、そこに所属する1人としての捉え方や感じ方は、どんな立場の人でも答えることができます。企業HPに書いてあるようなことや、お決まりの話よりも、得るものが大きいのではないでしょうか。
また同業他社との違いを知りたい際に、「A銀行とどう違うのですか?」とストレート過ぎる聞き方をすると、やや上から目線に聞こえてしまいがちです。そこで、「営業の場面で同業のA銀行とバッティング(競合)したときは、どういう理由で御社が選ばれているのですか?」といった具合に聞き方を工夫することで、誤解なく意図が伝わり、リアリティのある話が聞けるようになったりします。
大学3年生の皆さんは、今からなるべく多くの企業の人と会っておくと良いと思います。さまざまな企業の人とこれほど密にコンタクトできる機会は、社会人になってからもなかなかあるものではありません。一種の社会勉強として、「仕事とは」「働くとは」「仕事の楽しさ」といったことを、なるべく多くの社会人に語ってもらうことで、自分の中の仕事観はより広がり、より深まるでしょう。
OB・OG訪問もとても大切です。「ハンター型」「メンター型」のリクルーターとの接点がなければもちろんのこと、接点がある人も、積極的にOB・OG訪問の機会を作り、企業や仕事についての理解を深めてもらいたいと思います。
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