「トヨタのできる人」が365日実践する3大習慣 生産性の高い職場ほど「ラクをする」
習慣①ラクをする
当然ですが、仕事は大変である必要はありません。同じ成果を得られるのであれば、「ラク」に仕事ができたほうがよいに決まっています。実は、トヨタでは生産性の高い仕事をしている人ほど、ラクに仕事の成果を出せるよう日々改善しているのです。
トヨタ生産方式を支えているのが、「改善」です。徹底的にムダを省き、生産効率を上げるために、今よりもさらによいやり方に変えていく。この改善活動に全社員で取り組んでいるところに、トヨタの大きな強みがあります。
改善は、言い換えれば、現場の「困った」を解決することでもあります。どんな仕事にも「困っていること」があるはずです。「これまでずっとこのやり方で続けてきたから」という理由で、しかたなく続けている作業も存在します。
OJTソリューションズのトレーナーが改善指導を行っている企業で、こんなことがありました。ある部品を取り付ける生産ラインでは、作業者が毎回、床に置かれた箱の中から部品を取り出していました。そのたびに、作業者はかがまなければならないので、ひざや腰に負担がかかります。しかし、ずっとこの方法で作業をしてきていたため、作業者は「そういうものだ」とあきらめ、不満を口にすることなく、この動作を繰り返していました。
そこでトレーナーは、作業者がわざわざかがまなくても部品を取り出せるように、作業台の上に部品を置くスペースをつくるようアドバイスしました。すると、体をほとんど動かすことなく、部品を取り出せるようになり、作業スピードもアップ。何より作業者が、「これまでよりずっとラクになった」と喜んでくれました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら