デキる人は「他人は別の惑星の人だ」と考える ドイツ人が、自分に誇りを持てるワケ

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一方、日本人は、いま必要な対処法を考えるより先に、できない理由や失敗の理由を探ろうとします。しかし、できない理由ばかりを考えていたら、責任を追及する=批判をすることになりますから、仕事に対するモチベーションが下がります。そのうえ、失敗を個人のせいにすると、部下は失敗を恐れるようになって自分で決断しなくなります。生産性を妨げることにつながるのです。

したがって、失敗したら、まず迅速に報告してくれたことには謝意を表明して報告に耳を傾ける。

一見、相手を甘やかす行為のように感じるかもしれませんが、失敗を報告してくれたことだけを褒めればいいのです。そうすれば、それからもミスやトラブルは報告してくれるようになります。組織にとってはそのほうが助かるのは言うまでもありません。

「ルールを改善する」考え方

実は、英語にもドイツ語にも、日本語の「反省」にニュアンスの近い言葉はありません。

なぜなら、失敗したら反省するのではなく、「次はどうしたらいいか?」と前向きな分析をするからです。日本人のように「もう二度とこのような失敗は繰り返しません!」と猛省するのは、彼らには通じにくい感情かもしれません。

これは、たとえるならテニスの試合と同じです。テニスはポイントを取られても、失敗した、得点を取られたとクヨクヨしている時間はありません。次のプレーに向けて気持ちを切り替えないと、さらにポイントを取られるだけです。そして、最後に勝てばいい。

失敗の原因については考えなくてはなりませんが、日本のように「やる気が足りない」「いい気になっていた」「油断していた」のような根性論、精神論になることはありません。あくまでロジカルに、合理的に考えます。

極端な話ですが、冒頭のドイツ人女性のように、多少ルールを外れたとしても、その行動が生産性を上げるという目的に合っていれば認められることもあります。

なぜなら、ルールは守るものですが、ルールが現実に合っていなくてうまくいかないのなら、改善するべきだからです。

日本人はルールができてしまったら、そこから1ミリでもはみ出したらアウトという考え方をしがちですが、ドイツ人は必ずしもそうではありません。はみ出したらルールを変えてしまえ、と時には考えるという柔軟性があるのです。そのほうが確実に生産性を上げられます。

ルールに固執していたら、失敗を許せない組織になります。失敗を受け入れられる柔軟な組織にならないと、これからの時代は勝ち残っていけません。

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