サヘル・ローズ「重要なことを報じてほしい」 リニューアル5周年特別対談&プレゼント!

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山田:ニュースに対して、どう向き合うか、そしてどう解釈するのか。視座をきっちりと確立するためにも、周りの人と議論することが大切ですね。サヘルさんは今でもお母さんとの議論を続けていますか。

サヘル:最近は毎晩のようにトランプさんのことで激論をしています。というのも、母はトランプさんのことに対して批判的なことはあまり言わない人で、いつも真逆の意見を言ってくるんですよ。

でもそのことによって、いい意味ですごく違った視点も見られる。家族でそういう会話が毎日あるから、新鮮なんですよね。で、いろんな意見がもらえるので、自分の偏った意見に気づかされるし、母に言われてハッとさせられることも多い。だからこそ何かしら一つテーマをあげて、毎日話し合うことは本当に大切なことだと思っています。

山田:身近な人とニュースについての話をしましょう、というのも大事なメッセージですね。難しいニュースであってもきちんと見よう、読もうというだけじゃなくて、そのことについて自分なりに考えて議論をしていく必要がある、と。

視野を広げるのは、まずは会話をすること

サヘル:そうなんです。報じられているニュースって、一つの具材です。具材をみんな確実に毎日1個か2個はもらって帰ると思うので、その具材を最後にテーブルの上に出して、会話の中で調理をすることで一つのおかずができると思うんですよ。

サヘル・ローズ/イラン出身。8歳の時に日本に移住。通っていた小学校の校長に日本語を学ぶ。大学時代はIT専攻。高校時代から芸能活動を始め、J-WAVEでラジオDJデビュー。現在、情報番組のキャスターやリポーター、バラエティ番組や女優業など幅広く活動を展開。将来は児童養護施設をつくるのが夢(撮影:熊倉徳志)

山田:なるほど。具材のままではなくきちんと加工をしなければいけない、と。

サヘル:そうすることによって、もっともっと視野が広がる。身近なところから視野を広げればいいのです。そのためには、まずは会話をすること。そしてお互いにディベート(討論)する大切さ。日本の授業にはディベートの授業がなさすぎると思うんですね。ディベートをどんどんしていきましょう。

山田:ディベートは大切ですね。自分と違う意見があることを認めることが、議論を戦わせる大前提。にもかかわらず、違う意見を潰しちゃおうとする人が多すぎるかもしれません。ところで、東洋経済オンラインは今でも読んでいますか。

サヘル:読んでいますよ。国際ニュースが充実してきた、と思っています。

山田:ありがとうございます。東洋経済オンラインは、引き続き討論をするうえでの正しい具材を提供できるように努力にしていきます。重要なテーマについて賛成派、反対派のディベートをきちんと実施できるような言論空間もつくっていく予定です。つねに進化を続けていきますので、引き続きご愛読ください。

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山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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