サヘル・ローズ「重要なことを報じてほしい」

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山田:自分にとって都合のよい内容の記事であれば、たとえ怪しい内容であっても信じたくなってしまう。心地よい内容のものが流れてきたときに、感情の高ぶりとともに喜んでシェアしてしまうケースが多いのだと思います。

サヘル:自分が知りたい、欲しかった言葉があると、それをそのまま受け入れてしまう。それが人間だと思います。でも、間違った情報を鵜呑みにしてそれを拡散させてしまうと真実があやふやになってしまうし、最初の情報がどんどん加工されてしまって、加工食品のように、元のものが想像できないものになってしまう。それが本当に怖いと思います。

山田:トランプ大統領は就任式に集まった観衆が史上最大と発表した。実際には2009年のバラク・オバマ大統領の就任式より少なかったにもかかわらず、「オルタナティブファクト(もう一つの真実)」だと主張した。

間違った内容なのに、それを間違ってはいないと主張し出すと、もうわかり合うことはできない。一つの事象を見るときに、客観的事実よりも主観的な印象が優先されるということです。そして分断してしまい、お互いに不寛容になる。こうした事例が本当に増えていますよね。

「報じられていない重要なこと」がある

写真スタジオで対談する2人(撮影:熊倉徳志)

サヘル:この1年、いろんなことがありすぎたように思います。日本の中でもいろんなことがあったし、世界も目まぐるしく動いたと思います。

でも、私が気になるのは「ニュースとして報じられていないけれども本当は重要」という出来事です。スキャンダルなどのセンセーショナルなニュースに隠れてしまっているものの、報じられていない重要なことがたくさんある。重要な事実がたくさんあるんだけれども、日本での報道を見ていると完全にスルーしていることが多い。

山田:たとえば、どのような事実がスルーされていますか。

サヘル:いま日本で報じられている海外ニュースといえば、ほとんどが「北朝鮮の核開発とミサイル」です。世界には多くの紛争があるのに、身近なものだけが報じられる傾向があります。これはある程度、仕方がないのですが、ちょっと偏りすぎているようにも思います。

山田:確かに、東洋経済オンラインでも、国際ニュースは偏っているかもしれません。この1年で強化を進めてきましたが、それでも努力不足を痛感しています。

次ページあのニュースの「その後」はどうなったのか?
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