若手が集う「One JAPAN」、2年目に向かう先 大企業の若手もチャレンジを続けている 

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若手のこの活動は外部の人からはどのように見えるのでしょうか。ゲストスピーカーで参加した東京大学i.school共同創設者、リ・パブリック共同代表の田村大氏は、次のように見ています。

「設立されてから1年も経たないうちに、企業の垣根を超えて、さまざまなオープンイノベーションのプロジェクトが立ち上がっていくスピード感は圧巻。参加の裾野が順調に広がっていけば、”日本の企業間イノベーションのデファクトプラットフォームは、One JAPAN”と認識されるのも時間の問題、と確信めいたものを感じる機会でもありました。この熱気、スピード、そしてスケール感。もう、全方位的にすごい。

もちろん、気になるところもありました。今、起こっている企業間のオープン・イノベーション・プロジェクトは、それぞれの企業の『得意』を持ち寄ったに過ぎず、それを通じてどんな社会へのインパクトを生み出したいのかが、ぼんやりしているものが多い印象です。イノベーションの創出に欠かせない課題の設定は『インパクトの大きさ』と『それが実現できそうな見通し』のセットでないとワークしないので、今のままでは不十分。一段の具体化を伴う『翻訳』が必要になります。ここは対策が必要かと思いました」

One JAPANは“実践共同体”

ここまでの歩みを振り返って濱松代表は語ります。

「One JAPANを立ち上げてからこの1年間、本当にいろいろなことがあったけど、仲間たちのおかげで、この日を無事迎えられ、大盛況に終えることができました。過去最高の800人が集まりました。共創の事例もいくつか生まれました。挑戦する個人が増えました。社内組織風土もほんの少しではありますが、変わりつつあります。ただ、正直、まだまだ足りません。むしろ、スタートです」

1周年の想いを語る濱松代表(写真:One JAPAN)

「日本をよりよくするために、社会をよりよくするために、大企業を変革し、挑戦する個人をもっと増やし、組織風土を変えていく必要があります。アントレプレナーを増やすこととイントレプレナーを増やすこと、この両方が必要です」

「行動・挑戦したからこそ、賛否両論は生まれます。僕たちが大事にしているのは、まず打席に立つこと、その回数を増やすこと、失敗を恐れず一歩踏み出すこと、つながること、そして組織へ持ち帰ることです。One JAPANは“実践共同体”です。今日という記念すべき日を境に、またこれからも試行錯誤を繰り返しながら進化し、歩みを前に進めていきます」

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