堀江貴文氏が考える「余った刑務所の使い道」 「世界最高のサバゲーホテル」もありか?
馬場:行政の人にしてみれば、「じゃあ、どういうプロセスでやればいいのか」となると思う。彼らは今までの公募のやり方しか知らない。だから、「こういう入札の方法が、あるじゃない!」と提案してあげることが重要だと思う。
「サバゲーホテル」vs.「アーティスト向け」
野尻:ところでこの旧奈良少年刑務所だけど、堀江さん、ここを「サバゲーホテル」にするっていうのはどうですか? つまり、世界を代表するサバイバルゲームの聖地にするというのは。
なぜこんなことを言うかというと、奈良県では奈良公園内に高級ホテルをつくろうとして、大手デベロッパーが優先交渉権を獲得したんだけれど、住民から反対運動が起きたりして、スムーズに行っているとはいいがたい。これも、奈良県がホテル主体の開発にしちゃったから無理があったんだと思うんです。
木下:奈良県には「もっと観光振興しよう」という政策的方向性がもともとある。一方で「奈良にはパッとしたホテルがないので宿泊する人が少ない」と言われていた。そこで「奈良公園の県有地にホテルを誘致しよう」という流れになったんですね。
野尻:調べたんだけれど、奈良にはホテルが少ないから観光客があまり来ないというわけじゃないんです。問題は、奈良に行く動機が少ないからなんです。観光振興をしたいのなら、まずはニッチな観光資源をつくるべき。観光資源がないのに、ホテルをつくってもしょうがない。刑務所をサバゲーホテルにしようというのも、そういう狙いからです。
堀江:僕はサバゲーをやっているけど、そんなに儲かるようなものじゃないですよ。
野尻:サバゲーというコンテンツで集客し、宿泊と飲食で儲けるんです。
堀江:そういう仕組みなら、ありかもしれない。
野尻:寝ている間に襲われちゃうとか(笑)。それくらい本格的なサバゲーだってできる。
木下:ホテルは泊まる動機がないと難しいんですよね。特に奈良だと、大阪まで出て、そっちで泊まったほうが面白いとなっちゃう。
堀江:この奈良の刑務所を、いまのままホテルにするのは正直、きついと思うんですよね。
木下:仕様書を見ても、なんとなく「泊まれる刑務所」ということに酔っている感はありますね。
堀江:「泊まる」より、「住む」ほうが面白いんじゃないかなと思う。緑も豊かだし。
野尻:クリエーターが集まりそうだよね。
堀江:アーティスト向けのシェアオフィス、シェアハウス的なものになると面白いかも。
木下:大きな音を出すアーティストなんかには、最適の場所ですよね。いま「刑務所からホテル」という流れができつつあるけれど、もっと発想を広げて考えていかないといけないですよね。
野尻:うわさでは、刑務所をホテルにという計画が日本では10くらいあるといいますね。でも全部ホテルにするのはあまりに安易ですよね。
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