あこがれのディズニーホテルに行ってみた 大人4人で泊まれば、高くない?

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女子会は婚礼の重要な潜在顧客

1泊50万円(!)、広さ235平方メートルのウォルト・ディズニー・スイート

――ネットなどで宿泊予約をしようとしても、土日だと何カ月も先まで埋まっていますね。

私どものホテルは、6カ月先まで予約できるようになっています。だから今日が9月1日だと、6カ月先の3月1日まで販売しています。土曜日、日曜日がそこに当たると、オーダーがガーンとはね上がるんですね。だから、ホテルの人員だけだと回線が間に合わなくて、ホテル側で予約が取れないんですよ。そこで予約センターを作って、年末年始など繁忙期は最大100人態勢ぐらいで対応しています。

――じゃあクリスマスの半年前なんて、お客は朝からみな待ちかまえている感じですね。

ええ、そうですね。クリスマスよりも年末年始のほうがすごいですね。15分で完売してしまいます。

――ディズニー・ファンには女性が多い気がしますが、おひとりさまの宿泊とかありますか?

ごくたまに。むしろ多いのは「女子会ブーム」に乗って、女子大生や若いOLの方でグループでのお泊まりが増えていますね。大人4人でも泊まれますので、そこはぜひ強調してください(笑)。

パークを楽しむのに、1~3月に学生向けの「キャンパスデーパスポート」がありますが、そのときはやはり女子高生、女子大生のお泊まりが多いですね。彼女たちは将来的には婚礼の対象になるので、「対応には非常に注意しなさい」とキャスト(従業員)に言っております。

――従業員も若い方が多いですね。

ホテルを運営するミリアルリゾートホテルズ自体が1996年にできたばかりで、ホテル運営も2000年が初めてです。だからホテル1期生はまだ13年しか働いていない。帝国やオークラさんに比べれば、全然、若いですね。重々しさはないかもしれないけれど、その代わりフレッシュさと明るさを前面に打ち出しております。

――いい意味で一般のホテルとは違った、TDRの延長線上の接客をされていますね。

ええ。黒服を着て直立で「いらっしゃいませ」ではなくて、サマーシーズンなら軽装で「こんにちは」とか「おはようございます」ですね。小さな子どもたちに対しては、もう手を振って「いらっしゃい」みたいなこともやります。

とにかくパークの雰囲気を壊さない、TDRの一体感を壊さないということは、非常に重要だと思っています。基本的にあのパークは永遠に完結しない、というコンセプトでやっていますので、これからもどんどん新しいアトラクションやショーが出てきます。それとのコラボで考えると、ホテルの進化も無限に広がっていくのかなと考えています。

(撮影:今井康一、尾形文繁)

 

筆者が手掛けた東洋経済オンラインのホテル連載が、電子書籍「1泊10万円でも泊まりたい ラグジュアリーホテル 至高の非日常」(小社刊)になりました。10万円以上するような部屋に泊まりたいと思わせるラグジュアリーホテルの魅力とはいったい何なのか。厳選9ホテルの総支配人たちが大いに語っています。

 

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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