同窓会が億劫な人と楽しみな人の決定的な差 「仲良しが少ない」で欠席するのは勿体ない!

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中には「同窓会に自信を持って行けるのは、社会的成功者だけ」などという方もいますが、社会的成功とはいったいなんでしょう。誰もが知っているような大企業に勤めていること?  結婚して子供がいること? なにをもって成功ととらえるかは人によって違うので、一概には言えません。同窓会に行きたくない根本的な理由は、別のところにあります。

私が日頃カウンセリングをしていて、特に感じることがあります。それは、「自信がない人ほど、自己肯定感が低い」という傾向です。「自己肯定感」とは、自分を認められる感覚のこと。

極端な話、人からどう見られようが、どう思われようが、自分が自分を認めることができれば自己肯定感は高くなります。つまり、自己肯定感とは「美人やイケメンであること」「大企業に勤めていてお金持ちであること」などの絶対的な条件によって高まるわけではなく(実際、美人でもお金持ちでも自己肯定感の低い人はたくさんいます)、自分の存在や行動に対して納得感があるか、現状を受け入れてられているかに影響されます。

自己肯定感が高いと、気持ちにゆとりが生まれ、相手の良いところを見つけられるので、人間関係の好循環が生まれやすいもの。反対に、自己肯定感が低いと猜疑心が強くなり、相手の悪いところばかりを見てしまうため、人間関係も悪循環に陥りやすくなります。

こうして、自己肯定感が高い人と低い人では、同じ物事に対して全く違った見解を持つ傾向があるのです。したがって、同窓会への参加を検討する際にも、自己肯定感が低いと「当時よりずいぶん太ってしまったから、からかわれるんじゃないか」「結婚していないことをネタにされるんじゃないか」「当時いじめられたあいつの顔を見たくない」と、さまざまな思いが渦巻きます。実際は、こういった自己肯定感の有無が、参加するかどうかを決める大きな要因と考えられます。

自己肯定感が低い人こそ同窓会に行く意味がある

ただ、実は自己肯定感が低い人こそ、同窓会に行くメリットがあります。
同窓会の本来のメリットは、仲が良かった友達と再会し、昔話に花を咲かせて純粋に交友関係を楽しむことのみならず、利害関係のないやり取りの中で、若い頃の自分を思い出し、自分を見つめなおす良い機会にもなるところにあります。

それにゆえに、親しい友人が来るかどうかが参加可否のポイントになるのもわかります。ただ、同郷のよしみという言葉があるように、子ども時代を過ごした環境に共通項を見出すと、気持ちは一気に緩むものです。普段の生活の中で、鎧を着て頑張っている人にとっては、素に戻る貴重な機会です。これが、現状を受け入れ、自信につながる思わぬきっかけになるかもしれません。

したがって、「知っている人があまり来ない」などと理由をつけて参加しないのは、あまりにもったいないと感じます。「昔は話したこともなかったけど、話してみたらすごく気が合った」「子どものころは、良さがわからなかったけれど、大人になってその良さをしみじみと感じる」ことは多々あります。

とくに仕事以外での人間関係をつくるのが難しい年齢になってから、同窓会は新たな関係性をはぐくむ場所として貴重な機会となります。躊躇している方は、一歩踏み出してみるもの良いかもしれません。そのひとときが、 新たな居場所の発見に繋がることと思います。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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