当初、オーダーファーニチャー事業で実績を積み重ねました。商品企画から施工までを一気通貫する体制で、スピーディで柔軟な対応が特長です。高級ホテル、病院などの施工を請け負いました。
この実績を基に次なる成長戦略として考えたのが、デザインと機能性、それにロボティクスを加えた「ロボティクス・デザイン・ファーニチャー」(電動IoT家具)への挑戦です。
先に述べた洗面台のほか、電動で上下するしゃれたデザインの机もあります。普段は座って仕事しても、時々机を高くして立って仕事をすれば、気分も変わり眠気も吹っ飛ぶ気がします。
キッチンは上下するだけでなく、前後左右にスライドする構造にしました。そしてこれが、ニューヨークの家具見本市で思わぬ評判を呼ぶことになります。
ニューヨークの見本市で部門別最優秀賞受賞の快挙
佐田社長が考えた成長戦略の柱のひとつが「スマートリビング」です。
いまや世界の先進国では都市部に人口が流入し、居住スペースは狭小化の一途といわれます。現在、その傾向が特に顕著なのがわが国の東京圏だそうです。それで、この狭小になりつつある都市型住宅で、快適に過ごせる家具・ソリューションを提供しよう、というのが「スマートリビング」の考え方です。
世界でこの「スマートリビング」が最も進んでいるのが、インテリア先進国アメリカ、それもニューヨークです。そこで佐田社長は、ニューヨークで自社の電動キッチンがどのように受け取られるかを試したい、と思い立ちます。
舞台は、北米最大級のインテリア見本市「ICFF(ニューヨーク国際現代家具見本市)」です。2017年5月、世界中からデベロッパー、バイヤーが2万人以上集まり、家具、マテリアル、照明、雑貨など500以上のブースが立ち並びます。I&Cも「ロボティクス・デザイン・ファーニチャー」の看板を掲げ、電動キッチンLAP(Life Activation product)を出展しました。
高さを上げればバーカウンターに早変わり。ホームパーティが盛んなアメリカでは、大いに活躍しそうです。昇降機能だけでなく、天板のスライドも可能で、キッチンを使用しないときにはシンクやIHクッキングヒーターを収納できます。ニューヨークの高級マンションに設置すれば、貴重な空間の有効活用が図れます。
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