世界が注目する「ロボティクス家具」とは何か 船場からニューヨーク・デンマークへ進出

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デンマーク外務省によるコーディネートで、デザイナー、技術系企業、医療介護施設、自治体、消費者などさまざまな企業団体との連携によるプロジェクトです。

単なる商品単体ではなく、介護施設全体のコンセプトモデルを共同開発しようという、気宇壮大な試みがスタートしたのです。

船場で起業してよかったか

I&Cの本社前景(筆者撮影)

最後に少し聞きにくい質問ですが、「世界をターゲットにした企業になられましたが、大阪で起業したことはプラスでしたか」と尋ねてみました。

佐田社長は次のように答えました。

「たいへんにプラスでした。東京に比べてベンチャー企業が少なく、行政や各種団体の支援も受けやすかったです。また、人的ネットワークも構築しやすく、この点でも大いに助かりました」

大阪の片隅から、行政、各種団体の支援を受け、ニューヨーク、デンマークといったインテリア先進地域に進出することができたのです。

そして世界の中でも洗練されたデザイン性が、I&Cのロボティクス家具に加われば、その設備を導入した介護施設や病院も、従来ありがちな暗い雰囲気を払拭できるはずです。I&Cの「人に寄り添う」家具が、施設入居者や病人の気持ちを少しでも明るくするよう、今後の展開に期待したいと思います。

竹原 信夫 日本一明るい経済新聞 編集長

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たけはら のぶお / Nobuo Takehara

有限会社産業情報化新聞社代表取締役(日本一明るい経済新聞編集長)。1971年3月、関西大学社会学部マスコミ学科卒、同年4月にフジサンケイグループの日本工業新聞社に入社。その後、大阪で中小企業担当、浜松支局記者などを経て、大阪で繊維、鉄鋼、化学、財界、金融などを担当。1990年4月大阪経済部次長(デスク)、1997年2月から2000年10月末まで大阪経済部長。2001年1月に独立、産業情報化新聞社代表に。年間約500人の中小企業経営者に取材、月刊紙・日本一明るい経済新聞を発行している。
 

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