電機メーカーで高かったのが、17位のソニー4861.2円だ。有給休暇取得日数も20.3日と多く、月平均残業時間は9.9時間で10時間を下回っている。日本最大の売上高を誇るトヨタ自動車も、4109.7円で63位にランクインした。
ちなみに国税庁「平成27年分民間給与実態統計調査」によると、2015年の正規雇用の平均給与(年収)は484.9万円で、1位三菱商事の3分の1の水準である。有給休暇、残業などを同じ条件とすると、日本の平均的な時給は2261円だ。100位ヤクルト本社の3926.7円と比べても、ランキング掲載企業は高い水準であることがわかる。
高時給の企業は転職先として魅力だが・・・
こうした時給換算の高い会社は、転職・就職先としても魅力的に見えるケースが多い。一般的には福利厚生なども充実している。若いうちはこのランキングの賃金水準よりは低いものの、それでも世間と比べると高いレベルの賃金で、これに見合ったアウトプットが求められる。
もっとも、一部の余裕がある会社では、一定年齢以上で能力が平均レベルに達していなくても、恵まれた待遇で残れる場合も少なくなかった。が、徐々に居場所がなくなり、収入こそ一定レベル以上でも、居心地はよくないこともある。企業も厳しい環境の中、生き残りをかけて必死なのだ。
多くの日本企業は、依然、若い世代を簡単に切り捨てたりはしないが、能力と賃金があまりにも見合わなくなってくると、今後は年齢に応じて”それなりの覚悟”が必要になるかもしれない。
とはいえ、高時給の会社は高い付加価値のビジネスを行っているため、仕事だけでなく報酬面でも、従業員に報いることができる。こうした職場に身を置いて、会社の環境をフルに使い、自分のレベルを上げていくという、キャリアアップのやり方は悪くない。ただし、有名企業がズラリと並ぶなか、内定倍率がいずれも非常に高いことは、覚悟しておいたほうがよいだろう。
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