ゴールデンウイーク(GW)真っただ中。一方、GWは出費のかさむ時期でもあり、毎月の給料から考えると明日から始まる5月は赤字になり、ボーナス(賞与、一時金)で補塡するという家庭もあるはず。そんな給料やボーナスは働いているかぎりずっともらい続けるもの。ただ、それも短期的ではなく積み上げて考えてみないと、本当の差は見えてこない。
そこで、参考指標として、新卒で入社して定年まで働いたときに取得できる総額である「生涯給料」のランキングを作成した。全上場企業約3600社を全国7地域(北海道・東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けてまとめた。2016年11月末に公開した「全国ランキング」の地域版となる。
その第1弾として東京都の上位500社ランキングを公表する。集計対象としたのは、『会社四季報』に掲載しているうち、東京都に本社を置く上場企業1532社。2017年4月末までに上場廃止となった会社のほか、単体の従業員数が20人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業は除いている。各社直近の有価証券報告書の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年度賃金構造基本統計調査」の5歳刻み賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある純粋持ち株会社も一部除いている。
1位はM&Aキャピタルパートナーズは10億円超
1位はM&Aキャピタルパートナーズの10億1400万円。平均年齢30.5歳と相対的に若い割に平均年収が高いことから、あくまで理論上の試算値にすぎないものの、超高額な数値となった。2位GCAサヴィアン(8億3611万円)、4位日本M&Aセンター(5億0414万円)もM&A助言が主体。
そのほか上位には三菱商事(3位、5億1199万円)やドリームインキュベータ(5位、4億9727万円)、三井物産(6位、4億8558万円)、ヒューリック(7位、4億6145万円)など総合商社や金融系、マスコミ、不動産などの名だたる有名企業が並んだ。
1532社の生涯給料を単純平均すると2億1807万円。生涯給料は2億円が一つの目安といわれる。3億円以上は113社と全体の1割以下となった。