7月も中盤。夏のボーナス(賞与、一時金)を受け取ったばかりのビジネスパーソンも少なくない。ボーナスを含めた今年前半の給与から、今年の年収をだいたい試算している人もいるだろう。
東洋経済オンラインは上場企業約3600社を対象に各社の40歳社員の年収を推計。全国7地域(北海道・東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けてまとめた。その第1弾として東京都の上位500社ランキングを公表する。
『会社四季報』の本社欄に掲載した本社所在地が東京都となっている会社のうち、単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない企業は除き、1743社を集計した。有価証券報告書(2014年6月期~2015年6月期)の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成25年度賃金構造基本統計調査」を基に試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。そのため純粋持ち株会社の数字を使用していることをあらかじめお断りしておきたい。純粋持ち株会社は本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある。
大台の1000万円突破は42社
平均賃金での比較になると、各社ごとに平均年齢が異なり一律には比較しにくい。40歳といえば社会人としても人生でも、ちょうど中間点に位置する年齢だ。直近では団塊ジュニア(1971~1974年生まれ)の少し下の世代が40歳に差し掛かっており、人口ボリュームも相対的に大きい。この年代あたりからは給与の差も出やすくなっている。
1~3位はM&Aキャピタルパートナーズ(2451万円)、日本M&Aセンター(1551万円)、GCAサヴィアン(1550万円)といったM&A(企業の買収・合併)の仲介や助言を行う成長企業がそろい踏みした。大手企業の事業拡大目的や中小企業の事業承継など、3社のM&A関連事業はそれぞれだが、特殊な事業に対応できるノウハウを持った優秀な人材を集めるために高給を払ってビジネスを展開しているのだろう。
このほか上位には大手テレビ局や総合商社、金融系会社などの姿が目立つ。集計対象企業を単純平均すると593万円。1000万円超は42社と40歳で大台を突破できる高給企業は限られた存在だ。