心身を「OFFにできない人」が手放すべき欲望

頭をザワザワさせる"小人"とのつきあい方

「休み」の時間には、緊張から解き放たれたいものですが…(写真:SAMURAI / PIXTA)
「疲れがとれない」「休んでも休んだ気がしない」というのは、現代では多くの人が抱えている悩みではないでしょうか。鎌倉・月読寺で、多くのビジネスパーソンに向けて座禅・瞑想の指導をし、ベストセラー『考えない練習』の著者でもある小池龍之介氏に、私たちの「疲れ」の本質的な問題についてつづっていただきました。

休息、しっかり取れていますか?

「あなたは最近、心の底から安心して深く休息したことがありますか?」

そう問われて、まじめに答えを出していただければ、ほとんどの人は、「NO」という答えになることでしょう。

ええ、なるほど確かに、仕事の「休み時間」はあるでしょう。あるいは、「休みの日」もあるでしょう。夜には、「息抜きのひととき」もあるでしょう。

けれども、それはたいてい、本当の「休み」にはなっていないのです。

「休み時間」という名前だったとしても、スマートフォンで情報をやり取りしていたり、忙しく飲み食いしていたり、次にやる仕事のことを考えて段取りしていたり、嫌いな同僚のことを考えたり、仕事の失敗を思い出して後悔しているなら、頭はまったく休まっていません。

たとえ、仕事の時間の間に「空白の時間」ができたとしても、少しでもその時間を無駄にしたくないという気持ちで、スマートフォンいじりに興じるか、人と会話をするか、飲み食いをするか、さもなければ、考え事にふけるかに走りがちなことでしょう。

それらの行為には共通点があります。

仕事や日々の人間関係において、ONのときに、常時、「自らにとって得になるように!」という欲望で動き回っているせいで、欲求にまつわる脳神経細胞の回路ばかりに電気信号が通いっぱなしになるということです。そのために過剰緊張に陥り、結果、誰しもが疲れてしまっているのです。

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