(1)まず、主張の部分では聞かれている「問い」に大して簡潔に答えることが大事だ。
「自己PR・強み」を聞かれているのであれば、「私(の強み)は○○です。」「私は□□を頑張りました。」と簡潔に答えるべきだ。
例:私は人を巻き込み、企画を推進することが得意です。
(2)次に「具体的エピソード」を取り上げ、「主張」を裏付けていく。
例:大学3年の時でした。私はメディア論をゼミで学んでいたのですが、メディアのゼミに入っている割には、メディアを利用した研究や活動ができていないことに問題意識を感じ、ゼミのホームページを充実させる、という企画を立てました。
(3)動機・目標を記述する。動機をしっかり書くことで、自分が「どういうことを大切にしている人間か」をPRすることができるし、目標を書くことで、「目標を立てて動くことを習慣化できている人間」であることをPRできる。
例:ゼミのホームページを充実させるにあたり、他のゼミでは行っていないような企画を盛り込みたいと考えました。そこで思いついたのが、同じメディア論を勉強している全国の仲間と、ウェブ上でコミュニケーションしながら共同で論文を作成するという方法です。
(4)動機・目標を達成するために、どういう計画を立てたか、具体的に書く。計画を立て物事を推進できる人間というPRにつながる。
例:まずは賛同してくれる他の大学の仲間を捜さなければなりません。最初の1ヶ月で仲間を捜し、テーマを決め、2ヶ月間で論文を書き上げ、学園祭に間に合わせるというプランを立てました。また、実際に会うのは2回までと決め、インターネットを通じてどこまで議論できるか、論文の完成度を高めることができるか試すことにしました。
(5)計画(Plan)をどのように実行(Do)したか、実行した結果、どのような問題が発生(Check)し、どのように乗り越えたか(Action)を書く。これにより、「困難な状態に直面したときに、解決に向けてどのような行動を取れるか」をPRすることが可能になる。
長所は、困難を乗り越えるときに生かされる。ビジネスの現場は困難の連続。長所をどのように生かし、どのように困難を解決していくかを企業の人に伝えることは、最も効果的な自分のPR方法だ。
例:ところが、いざ仲間集めを初めて見ると、論文作成に真剣に取り組んでいる人であればあるほど、自分の研究で忙しいわけですから、優秀な協力者を得るのは大変難しいと感じました。協力を得るには、何らかの相互にメリットのある共通の目標が必要だと感じ、探した結果、電通が毎年実施している「懸賞論文」の存在を知ったのです。それを知ってからは、仲間集めも非常にスムーズに進みました。また、ブログを通じての意見交換をする場合、一人で思い悩んで議論がストップしてしまう傾向があったので、何でもいいから一日1回は投稿しよう。というルールを決めました。
こういった具体的エピソードの記述を通じ、当初伝える予定だった自分の「強み」以外にも、複数の「強み」を結果的に伝えることが可能になる。(6)最後に、どういう結果を残したのか書く。
当初立てていた目標を達成できていればベストだが、達成できていない場合は、何故達成できていないかをきちんとふり返り、道半ばではあるが、努力した、という旨を伝える。
例:メンバーと協力して論文作成に取り組んだ結果、論文大賞こそ得ることはできなかったものの、ブログを通じた議論ややり取りといった新規性が評価され、特別賞をいただくことができました。また、ブログを通じて第三者の方から意見やコメントをいただくこともあり、コメントをいただいた方に山口まで会いに行くなど、ゼミの活動にも大変広がりができました。
以上が、一番簡単なエントリーシートの書き方だ。エントリーシートを既に書いたことがある、という人も、「強み」「自己PR」等のテーマで書いたものを取り出し、「主張、目標、計画、行動、問題発生、解決、結果」という流れでかけているかどうか確認してみることをお勧めする。2~3つほど大切な要素が抜けているものもあるのではないだろうか。
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