子どもの糖質制限は何が良くて何が危ないか 血糖値の安定が肉体にも精神にも効く

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つまり、血糖値がジェットコースターのように乱高下してしまうのだ。これが続くと、ホルモンの分泌異常が起きたり、自律神経が乱れ、イライラしたりキレたりするなどの問題が起きることがあると奥平医師は言う。

「血糖値はたんぱく質や脂質では上がらず、糖質で上がるので、糖質を減らせば基本的には血糖値の乱高下は起こりません。食後でも眠くならず、集中力を維持でき、成績がよくなります。脳内ホルモンも正常に分泌されるので、精神的にも安定した状態になるのです」(奥平医師)

子どもの糖質制限には大人以上の慎重さが必要だ

『糖質制限で子どもが変わる! 三島塾レシピ』(主婦の友社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

子どもの糖質制限に関しては、当初三島塾では親たちの反発にあい、生徒が半減した時期もあった。ただ、「小6で英検2級」「11日間勉強しただけでTOEICが220点から470点にアップ」「わずか2カ月でC判定だったトップ高校に合格」などの結果を見るにつれ、親の意識が変わっていった。生徒は増え、昨年には東京校も開講させた。

よいことずくめに思える糖質制限。ただし、安易にまねするのは禁物だ。子どもの糖質制限には大人以上の慎重さが必要となる。単に糖質を減らすだけの食事では総エネルギー量が不足してしまい、それこそ発達に影響が出かねない点には、十分に注意されたい。

三島 学 三島塾塾長

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みしま まなぶ / Manabu Mishima

1950年、宮城県蔵王町生まれ。大東文化大学大学院中国学専攻博士課程修了。高校教員、代々木ゼミナール講師を経て、現在、北九州と東京で学習塾を運営。みずからの糖尿病改善のため、「江部式・糖質制限」に出合い、劇的な改善をみる。塾生にも「糖質制限」を試みたところ、集中力がアップして、成績が急上昇。その事例を『「糖質制限」が子供を救う』(大垣書店)に著す。「糖質制限」に「アドラー心理学」を加えた学習法、子育て法について、執筆・講演している。

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