「デリケートゾーン用」の石鹸は、なぜ必要か ボディソープがニオイやかゆみの原因にも
女性器は低刺激のせっけんで洗浄すべき
美容系コンサルタント会社の女性代表である西村さんは、日本に帰国するたびに「アレがない」と困っていた。ドラッグストアにも見当たらない。日本の女性はどこでアレを購入しているのだろう?と首をかしげ、すぐに、この国ではほとんど販売されていないのだと気づいた。
アレとは、デリケートゾーン専用洗浄剤である。髪をシャンプーで洗い、顔を洗顔料で洗うのと同じように、女性の外性器は専用洗浄剤で洗う。米国在住20年目の西村さんにとって、それは常識だった。それなのに日本ではほとんどの女性がそのことを知らず、一般的なボディソープやせっけんで洗っている。「だったら私が専用洗浄剤を開発し、日本の市場を開拓しよう!」と西村さんは決意した。そのためにはまず「なぜいま使っているボディソープやせっけんではダメなのか」を知ってもらう必要がある、と覚悟を決めた。2012年のことだった。
女性器は、粘膜が露出しやすい。湯水だけでは、経血や尿などを含むタンパク質系の汚れを十分に落とせない。しかし一般的なボディソープや石けんは粘膜にとって刺激や洗浄力が強すぎて、常在菌や皮脂膜までも洗い流すことになり、それがかゆみや不快感、においの原因になりうる。しっかり洗ったつもりでかえって不快感を増幅させているとは、なんとも皮肉だ。毎日洗ってもトラブルを引き起こさない低刺激のせっけんで、洗浄する必要がある。
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