人気風俗「五十路マダム」で働く女性のリアル 50歳前後のキャストが意外な人気を博す理由
20歳で結婚、すぐに介護が始まった
佐野しのぶさん(51歳、仮名)は熟年離婚をして生活に困るようになるまで、性風俗は、自分とはまったく無縁で、しかも若い女性が就く職業だと思っていた。
20歳という若さで結婚し、すぐに2児に恵まれた。職人の夫は20歳も年上だったが、円満な家庭生活を送っていた。しかしその両親は年老いていて、ほどなくして彼らの介護が始まる。夫は兄弟が多かったがほとんどが未婚で、佐野さんひとりが介護の担い手となった。
「当時は、まだ子どもが小さくて手がかかっていました。しかも下の子には障害があるので、ほかの子よりもよく見てあげなければいけなかったんです。そこに介護が加わると、毎日がてんやわんやで、あっという間に終わりましたね。夫は職人肌で、家のことは何もしない人でしたし」
義理の両親が亡くなり介護が終わったかと思えば、夫の兄弟の介護が始まり、さらに自身の両親の介護までが、佐野さんひとりにのしかかる。長男が手を離れてからは、家計の足しになればと看護助手のパートにも出た。すべての時間を家族のために捧げ、息をつく暇もなかった。そんな結婚生活を四半世紀近く続けていたが……。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら