日本一のネット市長が創る、スマートな市役所 新世代リーダー 熊谷 俊人 千葉市長
「政治家なのに、ギラギラ感がない」「国政よりも、断然、地方自治」。政令指定都市の中で全国最年少の市長である熊谷俊人は、いい意味で政治家の既成概念を裏切ってくれる。ブログやツイッターで自らの意見を積極的に発言、積極的に市民の声を聞き取り、市政に生かす。2009年に人口約96万人の千葉市長に初当選。35歳ながら、今年6月に再選され、すでに2期目を迎えた。熊谷俊人とは、どんな政治家なのか――。(敬称略)
「歴史サイト」作りに没頭、大学2年時には学校に行かず
まず、子供時代を振り返ってみよう。一言でいえば、熊谷は「歴史好き」の少年だった。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らが火花を散らす戦国時代から、江戸時代、明治時代へ――。誰もが普通に通る「歴史街道」なのだろうが、熊谷が人とちょっと違っていたのは、「子供の頃から、新しい仕組みを構築した人が好きだった」ことだ。しかも、織田信長もいいが、どちらかといえば徳川家康、さらには西郷隆盛よりは大久保利通。「あまり人気はないかもしれないが、新しい時代のシステムを作った人に興味を持った」。
サラリーマン一家で、政治とはまったく無縁だった熊谷が、政治に目覚めだしたのは中学生ぐらいだったという。1994年、高校1年のときに細川内閣が成立。日本の政治がガラガラと変わる予感がした。さらに1995年、阪神・淡路大震災が起きる。当時、神戸市に住んでいた熊谷は震度7の激震に見舞われた。
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