小泉進次郎は、一段とすごい政治家になれる 世襲候補は、地元から離れて立候補を
前回のコラムでは、政治家とメディアとの関係について論じました。
今回は、メディアの寵児として国民から絶大な支持を得ていた小泉純一郎元首相の素質を受け継ぎ、同じくメディアの寵児として国民の高い人気を維持し続けている小泉進次郎氏について、検証してみたいと思います。
ルパンも三世までなのに、進次郎氏は四世の議員
進次郎氏は、元逓信大臣の又次郎氏を曽祖父、元防衛庁長官の純也氏を祖父、そして元首相の純一郎氏を父に持つ、まさに政界のサラブレッドです。二世議員や三世議員なんかではない、驚きの四世議員であり、野田佳彦元首相がかつて「ルパンだって三世までですよ!」と批判したことがあるほどです。
そんな進次郎氏と選挙で戦ったことがある私の体験からして、世襲候補は選挙において圧倒的に有利です。当時、私が選挙区(神奈川県第11区)内をくまなく歩いても、「又次郎さんに非常にお世話になった」とか、「純也さんが葬儀に来てくれた」とか、「純一郎さんが仲人を務めてくれた」とか、そういった方々ばかりなのです。
四代にわたって活動すれば、小泉家に一度はお世話になったり、接したことがある人、さらにその親族や親しい友人まで含めれば、同選挙区の有権者約40万人の8割くらいにまで達するのではないかと感じるほどです。そのハンデは相当なものであり、「新人候補同士でも、1期目と1期目の戦いではなく、1期目と31期目の戦いである」とか、「100メートル走で相手が90メートル地点から走り出すようなもの」と言っても過言ではありません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら