フランス人の結婚は「ロマンのかけら」もない

参列者の前で「財産分与法」すら読み上げる!

アムールの国フランス。結婚式はさぞロマンチックなのでは、と思いきや、意外にも超合理的でした(写真:MaksiPavel / PIXTA)
“街中でウエディング姿を見かけるというのはラッキーシンボルなの。1960年代は8割が教会で結婚式を挙げたのだけど、最近は少なくなったわね。だから余計、目撃するとツイている、っていうのよ” 
~イザベル 教会ボランティア

 

さつきの風が吹き過ぎればみなづき。ジューンブライド(6月の花嫁)のシーズンがやってきました。最近は地味婚や、入籍のみの “ナシ婚”カップルも多いようですが、強い信念に基づいたチョイスならともかく「どうしようかな」と迷われていらっしゃるのなら、「やっちゃえ、ブライダル!」でしょう。

女として生まれたからには、「生涯でもっとも美しい瞬間を経験しないなんてとんでもない」という気概は持っていたいものです。

フランスに「ジューンブライド」ジンクスはない

ジューンブライド(June Bride)という言葉はフランスで聞きません。6月に結婚すると幸せになるという言い伝えもありません。いったい6月に結婚したら幸せになれるなんて話は、何に由来するのでしょう。

ちょっと調べてみると、ヨーロッパ起源説がまことしやかに流布されています。結婚を司るローマ神話のユーノが6月の守護神であるから、農繁期の3~5月の結婚は禁じられており、解禁される6月に集中したとか……。

しかしながら、ローマ帝国はキリスト教を国教化して、ヨーロッパはローマ教皇下の神権体制を経験しています。今でもフランスはカソリック(カトリック)の国ですから、ギリシャ・ローマの神々がヨーロッパの人々の生活に影響を与えるというのは考えにくい話です。

とはいえ、フランスでは実際6月や7月に結婚式が(こと土曜日に)多く行われます。梅雨のないフランスではいい季節であることに加え、パートナーたちが長い夏のヴァカンスを前にして「本格的にガンバルか」と決意するからでしょうか。それともこの時期に結婚すると所得税の率が低くなるから、という合理的な理由からでしょうか。

なお、結婚自体も非常に合理的に行われます。フランスでは、事前に結婚を公知のものとする義務があり、その結婚に異議のある者は申し立てを行うことができます。とても極秘婚などはできません。

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