給与明細で「手取り」だけ見る人は損している 何が「天引き」されているかをご存じですか?

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さて、ここからはQ&Aコーナーです。実際に働く女性たちから出た給与に関する疑問に、お答えしていきます。

Q1.会社の制度で、「介護休暇」は無給ですが、こうした無給の休暇を取った場合は、どうなるのですか? 無給なのであれば、介護目的の休暇でも、年次有給休暇を使えばいいのでは?

毎月の給与から結構な額が天引きされている保険料だが、女性のライフステージにおいて、保険を活用する機会は実はたくさんある(撮影:編集部)

A.無給休暇は、休む権利は与えられているものの、お休みを取った日数分の給与はカットされます。年次有給休暇から使うのが賢明ですが、場合によっては使いきってしまうこともあるでしょう。

無給休暇を使わずに「欠勤」となると、一般的に勤怠評価に影響が出ます。無給であっても仕事を休め、勤怠もマイナスにならない点において意味はあると思います。


Q2.傷病手当金や出産手当金を申請するとき、1年間の平均給与でもらえる額が変わってくるということでしたが、賞与も含まれるのですか?

A.賞与は含まれません。支給開始日以前1年間の「標準報酬月額」で算定します。


Q3 .産休を取るときは社会保険料が免除になるということですが、介護で休業するときも免除になるのですか?

A.免除されません。現在、社会保険料の免除が認められているのは、産休と育休期間中のみです。介護休業が無給の場合、給与明細上は支給額がゼロでも社会保険料が徴収されるので、マイナスとなります。

いかがでしたか? 来月分の給与明細が出たときは、今回ご説明した注意点をよくおさらいして、労働に見合った給与が支給されているか、活用できる給付がないか、確認してみましょう。

佐佐木 由美子 人事労務コンサルタント/社会保険労務士

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ささき ゆみこ / Yumiko Sasaki

グレース・パートナーズ株式会社 代表取締役。アメリカ企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。著書に『採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本』をはじめ、新聞・雑誌等多方面で活躍。グレース・パートナーズ株式会社の公式サイトはこちら

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