池上彰+佐藤優「SNS、最強の使い方」はこれだ たった「これだけ」で、効率が一気に上がる

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佐藤:ただ、SNSの批判ばかりしても仕方ないので、「上手な使い方」に話を移しましょう。ポイントは3つあると思います。

仕事ができる人は「長電話」しない

【最強の使い方1】「簡略化された連絡手段」として活用する
佐藤 優(さとう まさる)/作家・元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。『読書の技法』(東洋経済新報社)など多数の著書がある(撮影:今井康一)

佐藤:ひとつは「簡略化された連絡手段」として活用することです。たとえば堀江貴文さんに聞いた話ですが、堀江さんは、連絡手段にはSNSを主に使っているようです。これなら、メールアドレスを入れて、件名を考え、宛先やあいさつを書いて……という一連の流れもショートカットできる。割り切って考えれば、それもひとつのメリットかもしれません。

池上:なるほど。もともとメールのマナーも、手紙のしきたりを簡略化した形で独自に発展していると認識していましたが、さらに簡略化した連絡手段だというわけですね。

佐藤フェイスブックやツイッター、LINEなどのメッセージは「手紙」より「電話」に近いと思いますね。私自身、LINEを使ってみたことがありますが、「これは電話に近い」と思って、やめてしまいました。油断すると、すぐに「長電話」になってしまうので。

【最強の使い方2】時間と交友関係の「枠」を絞って使う

佐藤:「長電話」につながりますが、SNSと上手に付き合うコツは、過度にやりすぎないことです。時間は有限ですし、スマホやSNSには依存性があるので、放っておくとつい時間を浪費してしまいかねませんから。

池上:佐藤さんがネット検索のときに、「本当に必要に迫られなければ、ネットは極力見ないのが、実はネットを上手に使うコツ」だとおっしゃっていましたよね。SNSも「必要なとき以外」は極力、使わないようにするのが、結果として上手に付き合うコツだということですね。

佐藤:そう思います。情報でも交友関係でも、あまり増えすぎてしまうと「ないのと同じ」になってしまいますから。適正なところで絞るのがコツです。フェイスブックで友達数千人と言っている人で、きちんと人脈が築けている人をほとんど見たことがありません。優秀な人で「ムダに長電話」をする人が皆無なように、SNSを長時間やり続けている人で、仕事ができる人はほぼいないと思います。

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