――そのあたりの絶妙なバランスですね。もうひとつの日本と言っても単に過去に戻るのではなく、進化している。
そうですね。伝統を進化させるのが私たちの仕事だと思っています。やはりわれわれは温泉旅館なんですね。今でも日本人はいわゆる伝統的な旅館を思い浮かべるけれど、そろそろそういう時期ではないのではないかなと思っていて……。
旅館は旅館の形として残したい。日本人らしいホスピタリティだったり、しつらえとか、畳なども生かしていきたいと思っていますが、そこには進化がないといけない。サービスも進化すべきですし、設備や備品も進化すべきです。
日本旅館にはシャワーもありませんよね。多くのお客様をお迎えするための利便性は必要です。
料金は、競争力の見え方
――客室料金は決してお安くないですが、リピート率が高いと聞きます。
星のやの中では、リピートは軽井沢がいちばん多いですね。他社と比べられませんが、感覚的には日本の宿泊施設では多いほうだと思っています。料金はマーケティングの組織が頻繁に変えています。基本的にはお高めな料金を頂戴していますが、それが私たちの競争力の見せ方だと思っているのです。それだけの料金を頂戴しても「見合っているな」と思ってくださるお客様が、リピーターになっていただいているのだと思います。
この記事は有料会員限定です
残り 3010文字
