ファーウェイのスマホが売れまくる真の理由

日本で鍛えられた、「中華スマホ」の代表格

高機能のヒット端末を武器に、日本市場で存在感を増すファーウェイ。中華スマホの中でも最大の注目株といっていいだろう。しかし、同社のこれまでの歴史を振り返ると、その道のりは決して平坦なものではなかった。

ファーウェイは、2007年に携帯電話事業に新規参入したイー・モバイル(現在はソフトバンクが展開する「ワイモバイル」のブランド)に向け、基地局などを提供したことで日本への進出を本格化。その後端末も提供するようになった。2009年にヒットしたイー・モバイルのWi-Fiルーター「Pocket WiFi」を手掛けたのも同社である。

イー・モバイルでの成功を機に、ファーウェイはほかの日本の大手携帯会社にも端末の供給を開始した。だがその多くは、Wi-Fiルーターや通信機能がついたフォトフレーム、子供やシニア向けの音声通話端末など、機能的にシンプルなものだった。より高度な機能を持つスマホの供給にはなかなか至らなかったのだ。

品質の問題から、なかなか定着できず…

ようやくスマホを供給する機会を得たのは2012年のこと。NTTドコモから、ワンセグやFeliCaなどにも対応した高機能スマホ「Ascend HW-01E」を発売した。高機能ながら低価格と、コストパフォーマンスの高さが注目されたが、品質にややバラツキがあり、ユーザーから高い評価を得ることはできなかった。

2013年にドコモから販売された「Ascend D2 HW-03E」。高い性能が注目されたが、発売は当初予定より約1カ月遅れてしまった(著者撮影)

さらに挑戦は続く。翌年発売された「Ascend D2 HW-03E」は、当時としては国内最速となる下り最大112.5Mbps(メガビット毎秒)に対応し、防水・防塵機能を搭載するなど一層の高機能化が進められた。しかし、発売は当初の予定より約1カ月遅れるなど、決して成功したとは言いがたい状況だったのである。

このような大手携帯会社との取り組みから、ファーウェイは日本における端末の品質管理の重要性を学んだ。そしてその品質管理に一層力を注ぐようになったという。

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