志望校選びで念入りに「校長」を見るべき理由 大きく伸びた3つの中高一貫校の秘密
志望校の校長先生が、どんな人か知っていますか?
その日の保護者説明会、宮澤雅子校長はいつになく緊張していた。
「学校でのタブレット学習を強化したい。そのため各ご家庭に、個人所有となるタブレットを購入してもらいたい――」
東京都中野区にある大妻中野中学校・高等学校。この学校では校長主導のもと、新しい学びのための改革が急ピッチで進められている。海外とのオンライン英会話のためのタブレット使用もその1つ。確実に成果を出すため、宮澤校長はタブレットを個人所有にしたいと考えていた。
当初は中学1年生だけの導入を予定していた宮澤氏。しかし、上の学年の生徒たちの「少し学年が違うだけで私たちは使えないのですね」という声にハッとし、高校1年生にまで範囲を広げることを決心した。
「根がせっかちですからね。やるなら一斉にやろうと決めたのです」
しかし、保護者へどう説明するかには相当頭を悩ませた。なにしろ十数万円という大きな金額を、各家庭に負担してもらわなければならないのだ。いくら私立の学校とはいえ高額だ。異論反論も出るだろうと覚悟して臨んだ説明会。しかし、その覚悟は不要だった。反対や苦情は1件もなかったからだ。
「保護者の方に大きなご負担を強いる提案でしたので、とても心配していたのですが、そんな心配は無用でした。保護者の皆さんが学校を信頼してくれていることを肌で感じ、心から感謝した出来事となりました。約束した『費用対効果』を上げることをあらためて肝に銘じました」
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