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2年目で肩叩き?エリート弁護士の出世競争 4大事務所は9時ー5時(もちろんAM)勤務が当然

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  • 伊藤 歩 金融ジャーナリスト
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クライアントからシニアパートナーに入金された報酬がその後どうなるのかは事務所ごとに多少の違いがあるとされ、西村あさひの場合はすべていったん事務所のポケットに集中させ、そこから各パートナーに一定のルールに従って配分される。

西村あさひはアソシエイトの間は固定給+ボーナスだが、事務所によってはタイムチャージ部分だけが3分割され、3分の1は実際に稼働したアソシエイト本人に、3分の1は事務所の経費として上納され、残り3分の1がパートナーに配分されるという方法をとるところもある。

実際の作業の指示はジュニアパートナークラスか、シニアアソシエイトが行って取りまとめるので、彼らから使い勝手が悪いと思われたジュニアアソシエイトは、瞬く間に肩たたきに遭う。

最近はクライアント側のタイムチャージに対する目はかなり厳しくなっている。10年前なら弁護士事務所の言うなりに支払うクライアントはいくらでもいたが、アソシエイトがクライアントの目の前で作業をするわけではないので、単価はともかく、人数や延べ作業時間をクライアントに納得させるには相応の説明がいる。

それだけに、長時間労働もいとわずサクサク作業がこなせるアソシエイトでないと、足手まといになるのだ。したがって、使い勝手が悪い若手はしだいに業務を頼まれなくなり、同期が寝る間も惜しんで働いている中で、ひとりヒマを持て余す状況に追い込まれる。

稼働が落ちればもらえるタイムチャージも減り、手取りのサラリーは固定部分だけになる。かくして稼働が高くタイムチャージ部分の分け前をたくさんもらえる同期との差は、経済的にもスキル的にも瞬く間に開いて行くのである。

入所2~3年目で始まる”肩たたき”

肩たたきは入所2~3年目が最初のターニングポイントだ。よほどひどければ入所1年目で追い出されるが、大体は2~3年目。肩たたきで辞めなければ、人材会社を使ってニセのヘッドハンティングをかけて辞めさせたりもする。

ある日、突然、ヘッドハンティング会社から、どこそこの事務所があなたを欲しいと言っている、という電話がかかってくる。何となく居づらくなっていると、つい、よく条件も確かめずに話に乗ってしまう。

だが、ヘッドハンティング会社が転職先に引き取ってもらえるようムリヤリ頼み込んでいたり、フタを開けてきたら条件がひどかったりというわけだ。

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【そして待ち受けるのは……】

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