それでも解決しないときは、先に挙げた「設定」の「一般」にある「リセット」から、「すべてのコンテンツと設定をリセット」を選び、iPhoneを完全に初期化してみることをオススメしたい。事前にiPhoneをiTunesに接続し、丸ごとバックアップしておけば、すぐに元の状態に戻すことができて便利だ。リセットした後に復元せずに使ってみて問題がなければ、インストールしていた何らかのアプリに原因がある可能性もある。手間はかかるが、まっさらな状態から、本当に必要なものだけを選んでインストールしたほうがいいだろう。
動作の遅さ以外にも、バッテリー消費が妙に速かったり、使っているうちにすぐ本体が熱くなってしまったりといったトラブルが起きたときにも、フルリセットは有効な方法だ。ハードウエアに原因がある可能性も捨てきれないが、自分でできる対策として、まずはフルリセットまでをやってみるようにしよう。
3.その他のリセットについて
ほかにも、iPhoneには、機能ごとにリセットできる設定が用意されている。そのひとつが、「位置情報とプライバシーをリセット」だ。iPhoneは、アプリが位置情報やプライバシー情報を利用する際に、初回だけ、ユーザーに許可を求める仕様になっている。カメラを起動した際に、位置情報を使うかどうかを尋ねられたことを覚えている人もいるはずだ。後からこうした情報を取り消したいときは、「設定」の「プライバシー」を開くと、アプリごとに個別に取り消すことは可能だが、数が多いとその分、手間がかかる。このような場合は、「位置情報とプライバシーをリセット」を利用すれば、一括で初期状態に戻すことができる。
また、文字入力時の変換候補をリセットする際には、「キーボードの変換学習をリセット」が便利だ。iPhoneの文字入力は、携帯電話でおなじみの予測変換が搭載されており、過去の入力内容を学習して、よく使う単語が先に出る仕組みになっている。友達とくだけた言葉でチャットしすぎていると、それを学習してしまい、ビジネスメールを書く際の妨げになる。誤タップの結果、相手にとって失礼なメールになることも十分ありえるし、普段、どんな文字を打っているのかを推測されかねないリスクもある。このようなときに、「キーボードの変換学習をリセット」することで学習を初期化しておくようにしたい。
もうひとつのリセットは、ホーム画面のレイアウトを元に戻すというもの。インストールしたアプリが増え、フォルダなどに分けていると、どこにどのアプリを置いたのかを忘れてしまうことがある。このようなときは、「リセット」にある「ホーム画面のレイアウトをリセット」をタップすると、アイコンの並びを初期状態に戻すことが可能だ。
このように、iPhoneを使い込んで何か不具合が生じたり、カスタマイズしすぎてかえって不便になっていたりする際には、リセットが有効な手段となる。それぞれの役割の違いをきちんと把握し、使い分けるようにしたい。
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