ビル・ゲイツ「ロボットに課税を」発言の課題 これは社会制度の設計にまで広がるテーマだ

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総務省は「ロボットの定義とパートナーロボット」で、ロボットを定義している。抜粋してみよう。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「NEDOロボット白書2014」(2014年3月)では、ロボットを「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義している。

 

また、Wikipediaでは、「ロボット(robot)は、人の代わりに何等かの作業を自律的に行う装置、もしくは機械のこと」と定義している。

物理的な形を持たないものも…

鉄腕アトムや機動戦士ガンダムを生んだ国のせいか、われわれは「ロボット」という言葉から「物理的な形を伴うもの」をイメージしてしまう。ただ、「人間に代わって仕事をこなす(=人間の仕事を奪う)」という点では、物理的な形を持たない高度なAI=ソフトウェアでさえロボットの範囲に入るだろう。

少し古い情報になるが、2013年6月に公開されたTEDの動画には、ロボットを含む「マシン」に代替される可能性が高い職種として、「製造業や事務、小売関連の仕事のほか、法律、金融サービス、教育、医薬なども含まれる」とある。(YouTubeは日本語の字幕を表示する機能もあるので、是非ご覧になってほしい)

この動画に登場したアンドリュー・マカフィーが2013年にTEDで講演した記録でも、「AppleのSiriとIBMのWatsonを合体させたようなシステムが、ヘルプデスクやカスタマーサービスの仕事をするようになる」という例を話している。

物理的な形を持つものも、そうでないものも、「雇用喪失につながる要因」という点では同じである。クラウド上にあるAI(を利用したマシン)の場合はどのようにカウントするのか、何を租税の単位とするのかなど、筆者にはうまいアイディアが浮かんでこない。こうした点について、ゲイツがどういった線引きを想定しているのかは、まず知りたい点のひとつだ。

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