人間では「絶対勝てない」投資ロボのスゴさ 人工知能が金融を激変させる
人間による運用に見切りをつけたカリスマ投資家
ここ数年、ヘッジファンドがディープラーニング(深層学習)などの最新の人工知能(AI)に関するトップ級の技術者を引き抜く動きが活発化している。つい先日も、伝説的な投資家のひとりであるポール・チューダー・ジョーンズが率いるヘッジファンドが、これまでの手法から方向転換し、人工知能の専門家などを雇い入れて、機械学習によるビッグデータ分析などを利用した新しい取引スタイルを模索しはじめたと報道された。
ジョーンズは比類ない勘と迅速な行動力を持つ投資家であり、1987年のブラック・マンデーの暴落を事前に予測し、大量の空売りを仕掛けて莫大な利益を手にしたことで知られる。ジョーンズが運用する旗艦ファンドは、こうした手法で1987年からの20年間で年平均26%ものリターンをたたき出してきたとされる。
しかしながら、ここ数年の運用成績は低迷が続いていた。さすがのジョーンズも、人間のファンド・マネージャーや古い数理分析による運用手法に限界を感じ、機械学習など人工知能を利用した最近の運用潮流に乗り遅れてはいけないと考えたようだ。
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