内定の近道は「合同説明会」の回り方にある いよいよ本日解禁!大事なのは生の企業研究

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合説というと思い浮かぶのは、オープン前の行列だ。開場よりもかなり早い時間に行って、寒い中を行列を作って待つべきなのか。それとも開場してから行けばいいのか。

行列を作って待った学生の内定率が高くて、そうでない学生の内定率が低いといったデータはない。就活は長丁場なので、体調を考えて入場時間を決めればいい。寒い中を立ち続けて風邪を引いてしまったら意味がない。複数の就職ナビ会社が何回も合説を開催するので、3月上旬から焦る必要はない。

ただ、予約が取れなかった講演をどうしても聴きたい場合、早い時間に行って待っていればキャンセルが出て出席できることがある。何か明確な理由があれば行列してもいいが、そうでない場合はする必要はない。

それでは、会場に入ったら、気をつけることはなにか。吉本編集長は「ライバル企業のブースにも必ず行ってほしい」という。業界ごとにブースの場所がまとまっていることが多いので、本命企業を見た後に、近くのライバル企業の説明も聞いておくべきだ。同業他社比較は企業研究の基本中の基本である。

業績や財務内容といったデータだけでなく、社員の人当たり、ブースの雰囲気、上司がどんな感じで部下に指示しているか、などについてもチェックできる。合説会場では資料からは絶対に知ることのできない貴重な情報を得ることができる。リクルートキャリア就職みらい研究所の岡崎仁美所長は「合説会場では表からは見えない企業の姿を見ることができる」という。

また、リクルートキャリア主催の合説では、入り口周辺で合説会場の回り方について、ガイダンスを行っている。まずはガイダンスを聴いておけば、効率的に動くことができるだろう。「会場には来たが、規模に圧倒されてどうしたらいいかわからない」「志望業界だけは決まっている」など自分の状況を話してスタッフから回り方のアドバイスをもらおう。

意識高い系学生は合説なんて関係ない?

最近、いわゆる”意識高い系の学生”が合説を軽視して参加しないことが増えている。彼らは「合説なんて混んでいて疲れるだけ」「合説での情報なんて知っていることばかり」「ウェブで十分」などという。

それでは意識高い系の学生が企業について詳しく知っているのだろうか。もちろん、早い段階から就職を意識し、企業について調べている学生はいるだろう。しかし、筆者がこれまで多くの学生に取材してきた経験では、”企業を知ったつもりの学生”が多いと思う。意識高い系の学生がいわゆる問題企業にエントリーしているのを何回も見てきた。

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