KDDI、粘り強い震災復興支援 避難者へのケアなど資金・人的面まで踏み込む

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手品コーナーも設けられた

今回は都内開催のイベントのため、全社で協力を呼び掛けたところ、前述のフラワーアレンジメントや将棋(社員の紹介でプロ棋士もイベントに参加している)の対局、手品などの提案がなされたという。「以前から、東京でも何かできることはないのか、という気持ちを持つ社員は多かった」(KDDI CSR・環境推進室の佐賀真弓氏)。また、KDDIの呼びかけに応じたグリーも参加。インターネットを安心して使うための注意点をタブレット端末で学べるコーナーを出展している。

グリーも参加

人見理事長はこれまで、500ほどの企業に協力を呼びかけてきたが、物資面の協力のみで資金や人的支援まで踏み出す企業は少なく、今回、50人超の社員が参加したKDDIはまれなケースだという。さらに「今後は単に被災者支援というだけでは、企業の支援は長続きしないだろう。本業と支援を何らかの形で結びつけ、ビジネスとして収益を生み出せるようにしていかないと」と支援を一段と進化させる必要性を指摘していた。

「通信の技術を活用した支援も」

KDDIは今後も震災関連の支援を継続する方針だ。「現地自治体との取り組みに加えて、本日のイベントのような被災者向け支援を両輪で進めていく。通信の技術を活用した支援ももっとやれると思っている。社員の意見を聞きながら、イベントだけにとどまらず、多方面で支援していきたい」(佐賀氏)としている。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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