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上司という概念は理解されない

こうした現実を、40歳より上の世代はどうとらえたらよいか。ここで挙げてきたことは一つの傾向だ。必ずしも自分の周りにいるU40と同じではないだろう。U40にいい仕事をしてもらおうと思ったら、一人ひとりをしっかり見ることが大事だ。

「とにかく話を聴くしかない」と説くのは、リクルートワークス研究所の豊田義博主幹研究員。

今の20~30代には、上司という概念を理解できない人が増えているという。上司が上司然として命令しても、それを聞かなければいけない理由がわからないというのだ。

彼らの多くは、小学生から大学生の間に、上意下達のタテ社会を経験していない。家庭でも、親子の関係が「友達化」しているところが少なくない。U40は、学生時代の友人など、ヨコ社会のつながりは重視するが、タテ社会の命令には慣れていない。

そうした状況では「自分が主役という感覚を持てるように仕事をさせることが大事。この仕事が社会とどうつながっているのか、どのような社会的意義があるのかを、面倒でも一つひとつ説明して、理解させる必要がある」(豊田氏)。

U40がわからないというOver40(40歳超)は、まずは自らの仕事のやり方から変えなければならないだろう。

今週号の週刊東洋経済の巻頭特集は「U40(アンダー・フォーティ)大図鑑」。40歳以下についての世代論です。起業家やシューズデザイナーなど独立したプロフェッショナルのほか、一般企業に勤める20代、30代で活躍している人もピックアップ。できる若者の特徴を探るとともに、U40を部下に持ち「理解できない」と悩んでいる人に、U40が成果を出すにはどうしたらよいかをさまざまな角度から解説しています。

週刊東洋経済2013年7月27日号

週刊東洋経済編集部
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