目標達成しない人が軽視する「基本中の基本」 「個人目標」がないかぎり人は動かない
「指示をしたらすぐやってほしいのに、後輩の動きが遅い」「毎朝のミーティングで、会社からの目標を伝えているのに、現場が実践してくれない」
ANAビジネスソリューションでは、研修先企業のマネジャーたちから、このような悩みを聞くことがあります。そのようなとき、必ず確認するのが「教える側が、会社の方針や上司からの業務指示を、そのままチームのメンバー、後輩に伝えてしまっていないでしょうか?」ということです。
「早急に売り上げを立て直そう!」「トラブルをゼロにしよう!」「メンバー一人ひとりが成長しよう!」
このような声かけは一見正しいようですが、受け手側の後輩からすると、自分が何をやったらいいのかがわからないため、行動に移せないことが多いのです。
一人ひとりの目標は「具体的に」
ANAのCAは、「自分の目標を立てる」習慣を、一便一便のフライトごとに繰り返しています。20年以上客室センターに在籍するCAで、ANAビジネスソリューション接遇マナー講師の申紅徳は言います。
「私たちの強みは、『このフライトをもっとよくしよう』という考え方を、全員が『自分ごと』としてとらえていることだと思います。新人からベテランまで『他の人がやってくれるだろう』などと考える人はいません。なぜなら、便ごとに『自分の目標』が明確に決まっているからです」