では、通夜にはどのような格好で参列すればいいのだろうか。一般的に、通夜は「慌てて駆け付けるので平服でいい」と言われてはいるが、最近は、亡くなった当日ではなく、数日後に行われるケースが一般的となっている。可能なら礼服で参列したい。
男性の場合、会社から直接行くのであれば、通常のビジネススーツで構わないし、ネクタイについても、赤でないかぎり何色でも許される。とはいえ、黒いネクタイはコンビニでも100円ショップでも売っているので、できれば黒いネクタイを締めて参列したい。
女性の場合は少し制約がある。葬儀で許されるアクセサリーは、一連のパールネックレスのみ。スーツの色、ヘアスタイル、マニキュアなどファッションで悩んだときには、何のためにおしゃれをしているのかを考えてみよう。葬儀のファッションは故人をしのぶため。自分のためにするおしゃれはすべてNG。そう考えれば、わかりやすいだろう。
会場に着いたら、受付で記帳して香典を差し出し、指定された場所に移動する。香典として包む金額は、会社によって2000円くらいから1万円くらいまでと幅があるので、先輩などに会社の慣例を聞き、それに合わせるのが無難だ。
焼香が始まったら、係員の指示に従って焼香の列に並ぶ。「焼香のやり方は、宗派によって多少の違いがありますが、無理に上司や先輩の宗派のやり方に合わせる必要はありません。個人的には自分の家の宗派のやり方をお勧めしています」(宮南さん)。各宗派の焼香のやり方はネットなどで出ているので、わからなければ検索して覚えておこう。一度覚えておけば、その後もずっと使える大人のたしなみだ。
通夜の場合、焼香が終わったら、通常、隣の部屋にお酒と簡単な食べ物を出す「通夜振る舞い」の席が用意されている。参列者に対するお礼に加えて「お清め」の意味もあるので、一口でも食べるのが礼儀。ただし長居をしたり、酒を飲んで騒ぐのは禁物だ。
若手社員はこんな仕事を頼まれるかも?!
若手社員は、参列するよりも葬儀の手伝いを頼まれるケースのほうが多いかもしれない。「同じ会社の方に頼む手伝いはだいたい次の3つです」と宮南さん。
1つは受付。参列した人たちに御礼を言い、香典を受け取ったり、記帳のお願いをしたりする。もっとも、受付は葬儀の顔でもある重要な役割なので、新人が頼まれることはまずないだろう。
2つ目は香典の会計。受付の後ろに待機して、香典袋からお金を出して、過不足がないかをチェックする。たまに5000円と1万円を間違えて入れてしまう人もいるからだ。そうした場合はその旨をメモしておく。受付が2人なら、会計はその倍の4人は必要になるくらい大変な作業だ。
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