最も悩むのは、上司や先輩への声かけだろう。落ち込んでいる上司や先輩に、新人、若手の立場でなんと声をかければいいのだろうか。
「『ご愁傷様』は、どんな場面で使っても構いませんが、若い人にとってすんなり出る言葉ではないかもしれません。そういう場合は『大変でしたね』がいいでしょう。『残念でしたね』は、上司と部下の関係では、少し踏み込みすぎの感じがするので、使わないほうが無難かもしれません」(宮南さん)
また葬儀の前なら、「手が足りなければ、おっしゃってください」と一声かけておけば、上司は葬儀の手伝いを頼みやすくなる。一方、葬儀が終わった後なら、上司や先輩は忌引で1週間休んでいるので仕事がたまっているはずだ。そうしたときには、「お疲れのところだと思いますが、お手伝いできる仕事があればおっしゃってください」と一声かけよう。実際に頼める仕事がなくてもほっとするはずだ。
SNSの書き込みは「ご冥福をお祈りします」が無難
最近は、フェイスブックで、親族の不幸を報告する人も多い。部下と上司がSNSで友達になっているケースも多い。そういうときには、どう書き込めばいいのだろうか。
「『ご愁傷様です』でいいと思います。あるいは『お悔やみ申し上げます』。最も多いのは『ご冥福をお祈りします』でしょうか。『さぞかしおつらいでしょうね』『大変でしたね』というフレーズを使ってもOKです。一方、『哀悼の意を表します』はNG。弔電で使う言葉ですので、弔電を“手抜き”をしているようにも見えてしまいます」(宮南さん)
前の人と違う言葉を書き込みたくなるところだが、重要なのは、まずは一言書くこと。よほど親しいならともかく、上司や先輩に対して奇をてらう書き込みは必要ないという。
ネットなどを見れば、いろいろな情報が出ているが、会社によって、さまざまなローカルルールがあるので、独りで判断するのは避けたい。通常は、ほかの上司や先輩から何らかの指示があるはずだ。指示がなければ、どうすればいいのか、先輩に聞いてみよう。
一方、「お焼香のやり方を間違えた。恥ずかしい」「コートを着たまま受付を済ませてしまった。マナー違反?」「まずい。派手なマニュキアを落とすのを忘れた。周辺の人から常識がないと思われたらどうしよう」といった具合に、マナーばかりに気を取られれば、気持ちがまったくこもらない参列者になってしまう。重要なのは、マナーを守ることではなく、遺族の気持ちに添うことだ。
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