ABCマート、「13期連続増収増益」の秘訣は? 全社員が週に最低1回、「宝探し」で奮闘する
――消費が鈍る中、消費者はどんな商品を求めているのか。
単純な低価格ではなく、相対的な割安感を消費者は求めている。靴についても品質やデザインだけではなく、履き心地や防水性など、高い機能を持った商品がリーズナブルかどうかが重要だ。
また、われわれが売っているのはシューズのブランドでもある。ブランドとは商品のクオリティを保証するものであって、消費者に安心感や信用を担保している。その価値に対してリーズナブルな価格で商品を提供することができると、お客に選ばれる。
輸入商社だった頃のノウハウを活用
――ここ数年、業績を牽引してきたスニーカーのブームが失速したといわれている。
ブームから生活の一部になり、次のステージに突入したと思う。これまでパンプスを履いていた女性たちにとってスニーカーがあまりにも履きやすかったため、定着したことが過去のブームとの違いだ。
IT企業を中心に、ビジネスの場でもスニーカーの着用は進んでいるし、高齢者にも浸透するなど裾野の広がりを実感している。
――商品の仕入れ面でどのような工夫をしているのか。
店舗で展開する商品は、PB(自社企画商品)と他社から仕入れる商品に分かれている。他社から仕入れる場合、海外の有名メーカーと早期に契約を交わし、限定商品を企画している。
また、輸入商社だった頃のノウハウを生かし、自社調達による中間コストの削減や、生産効率化によるリーズナブルな商品開発を意識している。
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