ABCマート、「13期連続増収増益」の秘訣は?

全社員が週に最低1回、「宝探し」で奮闘する

――粗利益率の高いPBの売れ行きは?

PBは「ヴァンズ」や「ホーキンス」が主力ブランドだ。米ナイキや独アディダスといった大手メーカーでは埋められない、ニッチな需要をPBで補っていく。

女性向けPBのパンプスは近年のスニーカー需要に押されて落ち込んだが、主力ブランドは毎年伸びている。トレンドをみながら、どの商品を積極展開するか見極めていく。

――そのPBの比率が下がっている。

PBを何%に高めようという目標はない。重要な指標は営業利益に対するその商品の貢献度だ。店頭で売れる商品はトレンドによってつねに変化している。PBの比率が低下して粗利益率が下がっても、売れ筋商品の回転率を高めることで、利益は十分に出せる。

今後は空白地帯を埋める出店戦略

――売れ筋商品をどのように見極めているのか。

毎日、販売データで売れ筋商品を把握しているが、私も含め、全社員が週に1回は必ず店舗で接客している。私の場合、月に2回は定点観測している店舗があり、残りの2回は関東近郊の店舗に出向いている。店頭に立つことで、なぜ売れたのかお客の声がわかるからだ。

商品が売れる理由は現場にしかない。都市部と郊外との売れる商品の差を見ることで、次に何がヒットするかを見極めていく。ダイヤモンドの原石を探す感覚だ。

写真は新宿本店。新宿の大通り周辺は、今後もさまざまな業態で新規出店がありそうだ(記者撮影)

――国内は900店舗を突破した。出店余地はどの程度あるか。

都市部は2020年の東京五輪もあり、スポーツ需要のニーズも高い。スポーツアパレルを強化していく。すでに集中出店しているが、女性向け店舗やスポーツ専門小型店などの新業態で、空白地帯を埋めていく。

たとえば、新宿には大通りがいくつもある。コンビニがそれぞれの通りごとに出店しているように、われわれも商圏を面で押さえていきたい。それぞれの通りには地方の商圏の何倍もの需要があるが、まだまだ訴求しきれていない。

一方、郊外ではネット通販と連携する仕組みを活用して出店していきたい。国内900店舗から将来の1200店体制に向け、出店余地は十分にある。

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