このビジネスチャットは、プライベートで使っている「LINE」や「Facebook」のメッセンジャーなどと同じ要領でやり取りできるため、若手ビジネスパーソンは抵抗なく使いこなすことができるだろう。しかしその手軽さゆえに使い方を誤り、逆に業務効率が下がったり、周囲に不快感を与えたりすることもあるようなので、注意が必要だ。
そこで今回、『カリスマ講師に学ぶ 実践ビジネスメール教室』の著者で、一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗氏に協力を仰ぎ、ビジネスチャットで失敗しないための注意事項を紹介する。20代はもちろん、30~50代のビジネスパーソンもぜひ参考にしてほしい。
まずは基本から。これはメールを送る際にも言えることだが、読む相手は皆、忙しいはず。何が言いたいのかよくわからないことをダラダラ書いていると、相手をイライラさせてしまう。パッと見てわかるような書き方をしておきたい。具体的には、文章は短めにして、長くなるようなら箇条書きを使う。平野氏は、「複数の議題を述べるときは、1つのメッセージ内にすべてを盛り込まず、それぞれ別のメッセージに分散させること」とアドバイスする。これも読む人がパッと見て理解できるようにするための配慮だ。
チャットでも「!」や「?」は使わない方が無難
ビジネスの場で使うチャットでは、できるだけ敬語を使い、顔文字などの使用は控えたい。そんななか、意見が分かれるのは、「?」や「!」だ。「ありがとうございました!」や「いかがでしょうか?」などと、さらっと使う人もいるが、「これを『軽い』と感じる人はまだまだいます。シビアな話のときに使うと『ナメてるのか?』と思われることもあります」(平野氏)。チャットのメンバーにもよるが、社外の人とやり取りするときや、他の人が「!」や「?」を使っていないときは、使わないほうが無難だ。
チャットでは、「あいまいな表現」にも注意したい。「複数の人に見られる状況のなかで、言質をとられたくない」ということなのか、あいまいな物言いをする人が多いという。「たとえば、『思います』。意見を述べるときはともかく、駐車場の有無など確実な情報が求められるときまで、『あると思います』などと言う人がいます。いい加減な人に見えるので、やめたほうがいいでしょう」(平野氏)。
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