しかしあまりに多くの国民にとって、異なる現実が存在する。内地の都市では、母親と子供たちは貧困から抜け出せないでいる。我々の国家の風景の至る所で、さびついた工場が墓石のように点在している。教育システムにはたくさんの金が費やされているが、我々の若く素晴らしい学生たちは知識に恵まれていない。犯罪やギャングやドラッグはあまりにも多すぎる命を奪い去り、実に多くのまだ見ぬ可能性を我々の国から奪い取っている。
このアメリカの惨状はまさに今、この場所で終わりを告げる。
我々は1つの国家である。人々の痛みは我々の痛みである。人々の夢は我々の夢である。そして人々の成功は我々の成功となる。我々は1つの心、1つの故郷、そして1つの輝かしい運命を共有するのだ。
今我々は未来だけを見ている
今日私が行う就任の宣誓は、全アメリカ国民への忠誠の宣誓である。
何十年もの間、我々はアメリカの産業を犠牲にして外国の産業を豊かにしてきた。
我々の軍に非常に悲しい消耗を許す一方で、他国の軍に支援金を払ってきた。
自らの国境を守ることを拒否する一方で、他国家の国境を守ってきた。
アメリカのインフラが荒廃し朽ちていく中、海外に何兆ドルも費やしてきた。
我々は自国の豊かさ、強さ、自信が地平線の彼方に消えていく中、他国を豊かにしてきた。
一つまた一つと、工場は閉鎖され我々の陸地を離れた。置き去りにされた何百万ものアメリカ人労働者のことを少しも考えることなく。
中流階級の富は家庭からもぎ取られ、世界中へと再分配された。
しかしこれは過去のことだ。そして今我々は未来だけを見ている。
今日ここに集まった我々は、すべての都市、すべての外国の首都、すべての権力の場において耳を傾けられるべき新しい命令を発する。